妖精の到来〜コティングリー村の事件 (ナイトランド叢書4-2)
妖精の到来〜コティングリー村の事件 (ナイトランド叢書4-2) / 感想・レビュー
帽子を編みます
コナン・ドイルの妖精事件についての本です。あの有名な妖精と少女の写真が5枚口絵に載っています。この写真の真贋について、妖精の様子についてなどが手紙を含めて語られています。後に当事者が真相について語っていて、そうだろうなという事件だったわけです。資料として深めたい方向きかなと思います。巻末にナイトランド叢書 怪奇幻想小説の傑作が一覧出来て普段目にしないもので興味深かったです。切り絵風な表紙がモノモノしくていいですね。
2022/01/06
paluko
ドイルの父は妖精画家だった(169頁)、ドイルは「死という障壁を破壊し、壮大な未来の宗教をうち立てること」を目指していた(174頁)、『ピーター・パン』の作者バリも心霊や妖精信仰に深入りしたドイルを避けていた(178頁)など、初めて聞く話がたくさん。妖精そのものについても夜や黄昏どきに出てくる印象があったが、むしろ真夏の炎天下での目撃例が多い(当然、日射病による幻視との疑いもあり)とか、盲目の女性の霊視による妖精目撃例、ニュージーランドのマオリ地区での目撃例もあって、当初思った以上に広がりを持っている。
2021/09/30
qoop
著者が妖精写真を真実であるとしたのは面識のない撮影者の二少女を信用したからと一部で伝わっているが、改めて本書を読むと異なる段階で複数の人物への信用が積み重なり結論に至ったことが窺える。ホームズ物語の著者にしてはころっとだになってしまうか? されたのが不思議という意見も目にするけれど、仮定に仮定を繋げる推論はまさしく推理小説的にも思える。牽強付会だろうか?
2021/07/15
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