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春来る鬼

春来る鬼

春来る鬼

作家
近藤ようこ
出版社
青林工藝舎
発売日
1998-04-01
ISBN
9784883790036
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春来る鬼 / 感想・レビュー

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井月 奎(いづき けい)

近藤ようこは人間の吐き出す汚濁を描きます。この初期短編集で描かれているその汚れ、穢れは生々しく、体温と息遣いの匂いは命と生きている現在、今を感じさせ、後の大傑作『水鏡奇譚』は体温、呼吸を妙技で取り除き、汚濁は染みが付いた布を流れる水に晒したように、その油気や生々しい匂いを取り除いて描きます。読み比べれば芸術家の成長の過程を見る事ができます。優劣のことを言っているのではなく、作風が育つ事を言っているのです。この芸術家を劇に例えれば、初期は新派、歌舞伎であり、その後は能に例えられるのが妥当だと思うのです

2016/12/17

hayapa

再読。

2010/01/02

新参者

1980年代に出版された作品をまとめた短編集。 作者が25-30歳あたりの時に描いた作品群らしい。 男と女の色恋沙汰が描かれており、どちらかというと女性側視点で話が進むものが多いかなという印象。 様々な恋愛の形、考え方があるのだなと読んで感心した。 色恋沙汰はさして今も昔も根本は変わらないこと、その普遍さを捉え作品にした作者の審美眼に驚いた。 また、40年前の作品であるにも関わらず作画に古さを感じない点も素晴らしい。

2021/05/15

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