ph4.5グッピーは死なない
ph4.5グッピーは死なない / 感想・レビュー
龍國竣/リュウゴク
パーティー会場で出会った女性との不倫が、あからさまな性描写を通して描かれる。男は作詞家である。その合間に挟まれる、その時代を象徴するイメージと文章。一日に一コマずつ描かれたというこの漫画は、おそろしく重厚で、かつ実験的だった。
2011/12/26
苔丸
ph4.5の水槽にグッピーを入れたらpHショックを起こして死んでしまうだろう、しかし緩慢に酸化したのであればもしかしたら生き残るかもしれない。私達も問題ある水槽に暮らすグッピーに似ていると林は書いている。物語は中年作詞家と若い女性との不倫と作者の昭和史のモノローグの二つから成っている。写実をつめたらどうなるかという手法で描かれた画、不倫の話は殆ど性描写なのだが睾丸の裏からの視点はビニ本のようだ、その一方で家庭内暴力問題に「エクソシスト」の取り憑かれた少女の画が。何度読んでも不全感が拭えないが傑作
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