少女椿

青蓮

再読。見世物小屋のおじさんの甘言に騙されて芸人にされてしまった12歳の少女の物語。此処で展開されるエロとグロ、奇怪な世界は昭和初期が舞台のようで雰囲気としては夢野久作の「ドグラ・マグラ」や江戸川乱歩の怪奇譚を思わせる感じ。大好物です。改訂版と言うことでグロさは抑えてあるみたい。編集前の方も読んでみたいけれど結構な高値がついているようで……。少し前に映画にもなっていたけれどこちらは未視聴なのでそのうち見たい。キャラクターでは鞭棄が好きです。

2018/09/19

たーぼー

この復刻版は初版本に比較するとグロ表現が抑えられているので、その点、多くの人に、お薦めできる（！？）と思う。悲劇…、つかの間の幸せ…、そしてまた悲劇…。見世物小屋という極北の世界を永遠に循環する、みどりちゃんの無垢で妖艶な姿こそが、丸尾ワールドの真骨頂であり、読む者に陶酔を（ときには嫌悪感を）もたらすのだ。そして肝心なことは、この特異極まりない世界観を蔑視的に捉えては、ならないことだろう。こんな表現手段も一つの芸術の観点であるわけだから。我々の周りには到底あり得ない、理解しがたい世界も、時には享受しよう。

2017/04/26

Vakira

虐げられた少女、主人公みどりちゃん。多感な12歳。父は家出、母は亡くなり見世物小屋のおじさんに騙され、見世物小屋の芸人に。もう処女じゃないの。そんな見世物小屋に超プロ級の中年手品師がやってきて見世物小屋の生活、いや、みどりちゃんの生活が一転する。大好きな丸尾末広さんの漫画。兎に角醸す世界観、とマジグロで挿絵画家の高畠華宵さん風絵が好き。映画化もされたようだ。こりゃ映像で見たら大変。かなりグロい。でも興味があるのでそのうち見てみたい。

2020/09/27

はっちー

奇々怪々。なんとも不気味な物語。この作品はアニメがあり半年前に見て内容のすさまじさに震え上がり気持ち悪くなった。それが図書館に新書として置かれていて嬉しさとあのころ感じた思いがぶり返して変な気分になった。やっぱりこの作品狂気を感じる。

2014/11/27

多田幾多

緻密に描かれるのは、不思議で不条理で美しく醜く、耽美な世界観……さあ、俺たちも緑と一緒に行こうじゃないか！！うん、丸尾さんは、本当にすごいなあ…

2013/10/09