午後の最後の芝生
午後の最後の芝生 / 感想・レビュー
starbro
私はハルキストでも村上主義者でもありませんが、村上春樹の新作をコンスタントに読んでいます。35年程前に読んだ短篇小説が、村上春樹と安西水丸、名コンビによる貴重なコラボレーションにより、時を経て1冊の単行本として新たな装いで蘇ったので読みました。安西水丸のイラストにより、イメージがより鮮明になった気がします。そう言えば、最近芝刈りをあまりしていません(笑) https://www.switch-store.net/SHOP/BO0128.html
2024/09/24
花ママ
図書館の新刊書のコーナーで。村上春樹さんに安西さんがどんな挿絵書いているのか見たかったし、すぐ読めそうな薄さでした。話は、アルバイトの芝刈りが、すごく上手で丁寧な仕事をする大学生の日常。安西さんの挿絵は シンプルでおしゃれで話にマッチしていました。
2024/11/01
えみ
忘れられないその日。ちぎれそうな記憶。芝生を刈る、最後の日の景色。イラストと物語がものすごくマッチして、記憶に擦り込まれる。村上春樹氏、らしい。物静かで、静かながらも底の部分では蠢いていて熱を発し、正体不明の衝動が生まれる、その直前、みたいな…そんな物語。だから表面上はとても穏やかなのにそこに違和感が生まれる。その違和感がいい。好き。好物。その男が大学生だった頃、恋人に振られ、お金を稼ぐことが無意味になり、アルバイトを辞めることにした。そのアルバイトが芝生を刈る仕事。最後の芝生刈りとその記憶は湿度80%。
2024/11/03
水色系
『中国行きのスロウ・ボート』(既読)のなかの一短編だったという。読んだっけな…?読んだはずなんだけど。安西水丸さんのシンプルな絵が文章と合っているように思う。あの娘の部屋はなんだったんだろう。そのあたりの事情がぼやっとしたまま読み進めることそのことが、何か、おぼつかなくて、夢を見てるみたいだった。
2024/11/23
tokko
村上さんの短編小説の中では、間違いなく好きなもののうちの一つです。特にこれといった印象的な出来事が起きるわけではないのに、「夏に芝生を刈る」というただそれだけなのに、これほど強い魅力を感じるのはなぜでしょう?今回は安西画伯の挿絵付きという、ファンにはたまらない一冊だったので迷いなく買いました。
2024/11/07
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