天使の文化図鑑
天使の文化図鑑 / 感想・レビュー
Fumitaka
クピドや勝利の女神ウィクトリアがだんだん男の天使の図像に換骨奪胎されていく経緯は、『天使の美術と物語』でも触れられていたがここまで詳細には論じられていなかったのでありがたい。古代の「天使」という概念から図像、廷臣としての描き方や図像学的変遷、さらには現代の思想やコマーシャルの中における描写にまで言及していく。けっこう自分の記憶違いとかも確認することができた。「ミカエル」が「勝利する」のヘブライ語に近いってのは初めて読んだ気がするので、別の資料で確認しておきたい。記念碑的著作。
2021/02/07
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