上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え(喜多川 泰シリーズ)
上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え(喜多川 泰シリーズ) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
上京とまではいきませんが春から息子が親元を離れ暮らし始めてます。そんな中でふと手にした一冊ですが、書かれてるコトはとてもスタンダードなコトで当たり前なのですが、なぜかしっくりこないのが不思議です。きっと当たり前すぎて、世の中そんなに甘くない、うまくいかないコトがキレイに書かれているように感じたからかもしれません。本書を二十歳前の子が読んで果たしてどこまで共感してくれるのか、少し難しいかなと。書かれているコトに素直に寄り添うコトのできない自分が残念でなりません。ちょっとやさぐれちゃってるんだろうな、きっと。
2020/09/19
徒花
まあまあ。いわゆる自己啓発的な小説。地方から都会に出てきた野心のある若者が、現実に直面しながら妥協を重ねていくというストーリー。状況設定と心理的な描写がうまくて、とくに私のように地方出身者には共感できるような部分が多い。そして中盤以降になると、本全体の構成が思いっきり変質するのはちょっと意外なところだった。いわば起承転結の「転」が予想の斜め上をいっていた。そこはかとないノスタルジー。
2021/09/28
ウッディ
漠然と成功者になりたい「祐介」という主人公の半生を描いた物語、平凡な人生ながら、資金がなかったり、タイミングを逃がしたりして、一歩を踏み出せないまま歳を重ね、幸福だと感じられない小説こそ、大学進学で上京する祐輔の父が自分に書いてくれた手紙だった。不充足感を抱えた人生を送らないための父からの5つの教えのうち、幸せを人との比較で決めない、失敗しないことが幸せではないというのが、心に響きました。自己啓発本として読みやすく、納得感もありましたが、父からの読書リストに著者の本が並んでいたのに、しらけてしまいました。
2024/10/10
すしな
070-24.私自身も上京組ですけど、確かに実家が東京の友人は生活費の面でもそうでしたが、生まれた時から都会で暮らしているのはおしゃれだなあと思ったりしたのを思い出しました。私自身は何か特別目標があってチャレンジしたとは言えませんけど、それでも地元に居続けるよりは良かったかなと思ったりしてます。ただこの本でも出てきたように、都会は平均的に持っているもののレベルが高いので、周りが持っているのに自分が持っていないということに耐えられるか?自分を周りと比較しないで生きていけるか?が大切だなぁと思いました。
2024/07/22
うりぼう
2011年10月22日の喜多川先生の講演会会場で購入。会場で販売された本でこの本だけが未読。本は、その人にとって一番必要な時に読まれる。私にとって、この日がタイミングだったのだろう。気持ちを新たにした。亡き父から語りかけて貰った気がする。安定した暮らしをさせてもらいながら、本当の安定のための心の状態にあるかと問われれば「否」。自分を見直す良い機会となった。5つの常識は、戦後、総中流社会と呼ばれる幸せな社会を築いた日本だけが産み出した幻想。その呪縛から解き放たれ、次のステージに立つ、今を生きるための物語。
2013/01/03
感想・レビューをもっと見る