三人よれば楽しい読書
三人よれば楽しい読書 / 感想・レビュー
kokada_jnet
超強力で個性的な3名のメンバーによる鼎談・書評集だ。90年代に文藝春秋の『本の話』に2年間の連載がされ、井田・井上の死去後も、ずっと刊行されず。連載から20年以上あとの2018年になって、ようやく本になったというのは、どうにも納得できない(刊行してくれたのは西田書店という版元さん。この版元さんから出る本には、これから、注目していきたい)。書評集というのはナマモノだから、連載直後に本にならないと、放置状態になってしまうのかもしれないが。このような面白い本が、ずっと出なかったのは問題だ。
2021/08/14
猿田康二
著者一人一人が毎回三冊本を持ってきて、その本について鼎談方式で三人が感想を披露するユニークな書評集である。三人共稀代の本の読み手であり、本選びから他の二人を意識しての目に見えない火花が散っていて非常に興味深いのと、自分が読んでこれぞ傑作と思うものを選んでいるため、読者に「これは読みたい!」と思わせる要素が満載である。三人のうちお二人は既に鬼籍に入られて実際に行われた鼎談は1990年代なので古いのがちょっと残念なのだが、読んでて古さを感じさせない。読みたい本が見つからない方には絶対オススメのブックガイドだ。
2018/11/23
みかん
読書の達人3人が、3冊の選書について語り合う書評集。 当たり前のことだが、自分の感想や考えを発言し、相手の発言に耳を傾け、それにまた思うところを言う、この繰り返しが新しいものを生む。この鼎談は「それってあなたの感想ですよね」の対極にある。知的な人たちの対話は耳に心地よい。相手を尊敬する姿勢も、言葉の端々ににじみ出ている。
2024/01/14
はすみ
幾つかの回のコピーは今でも保存しているが、こうして一冊に纏められたことは、大変に喜ばしい。井田真木子さんの聡明さ、可愛らしさが随所に読み取れる。
2023/12/02
コウジ
読んだことのない本、今は廃版の本ばかりだが3人の話を聞いているだけで楽しい。知的興奮を味わうことが出来る。この中の2人がいないこと。その後の社会、書物を見てどう話すのかが聞けなくて残念
2018/08/27
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