作家の家: 創作の現場を訪ねて
作家の家: 創作の現場を訪ねて / 感想・レビュー
ヴェネツィア
21人の作家たちのお家を探訪する。うち女性作家は6人。著者はフランスのヴォーグ誌の編集者。イタリア生まれのようだが、本書の原書はフランス語。モラヴィアとディラン・トーマスを例外として、どの作家のお家も邸宅といっていい風格である。ヴィタ・サクヴィル=ウエストにいたってはお城住まい。また、著者の好みによるのかも知れないが、いずれも街中ではなく、かなり孤立した環境である。少なくても、ここに集められたのはそうした作家たちだったのだろう。フォークナーやマーク・トゥエインなどの家は典型的なアメリカ南部の様式だ。
2022/10/26
たつや
日本の作家がメインかと思ってたら全て西洋の作家の写真集でした。どの部屋も、家もみんな映画のセットかモデルルームの様で素敵でした。自分の部屋も、こうしたいなと思っても不可能な家ばかりなので、「いいなあ」と目の保養が出来ました。日本人バージョンも、見たいです。
2016/11/04
まっと
まさに「創作の現場」。庭の印象や調度品に至るまで、それぞれの個性が垣間見えるし、どれも魅力的。
2024/06/13
二戸・カルピンチョ
どれもその人らしいというかイメージ通りな家だった、といっても知らない作家も多かった。ヘッセとモラヴィアとディラン・トーマスの家が良かった。ざっと作家の一生を知ることもできた。
2022/01/30
rinakko
再読。創造の場を覗かせてもらう贅沢な一冊。“良い趣味”に用心したコクトーの選んだ調度品の数々、放浪の年月を受け止めたダレルの大きな家、ヘッセが住んだ荘重で奇妙な宮殿、モラヴィアの家の海に向いた窓の眺め、荒れた塔を修復したヴィタ(『オーランド』のモデル)の書斎兼書庫謂わば象牙の塔、ヴァージニアが執筆に没頭した“ロマンティックな部屋”、そしてユルスナールの仕事部屋…! 妻のための家を全く愛さなかったランペドゥーサにもあらためて溜息が。悲。作家それぞれの家への愛着の深さや作品との繋がりについて、思いは尽きない。
2015/11/08
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