窓から逃げた100歳老人
窓から逃げた100歳老人 / 感想・レビュー
徒花
冒頭はなかなかページが進まない。翻訳本にありがちな、読みにくい文章のせいだ。しかし、中盤以降になってくると、100歳の老人を主人公にした物語よりも、その老人が100歳になるまでに経験した大冒険の物語のほうにのめりこみ、ページをめくるスピードが一気に加速する。読みにくさのせいで誰にでも薦められる一冊ではないが、読む価値は十分にある。なによりも、飄々とした性格のアラン(若い時も、老いた後も)が難なくさまざまな難局を乗り越えていく部分はなかなか痛快でおもしろい。
2016/06/16
遥かなる想い
2015年本屋大賞翻訳部門3位。 スウェーデン中を逃げ回り ながら、20世紀の世界を 描く。この着想とジョーク の数々に読者は引き込まれる。 老人ホームを逃げ出した アランの珍道中も可笑しい。 「素晴らしき出鱈目小説」 らしいが、交錯する20世紀の 世界を動かす人々との 出会いが、物語に 微妙なリズム感を与えている。 それにしても、こんな 破天荒な設定をするとは… 著者の発想に脱帽である。
2015/05/03
ナイスネイチャ
図書館本。淡々と話が進んでいき終わってしまいました。うーん、爆笑小説となってましたが、笑うツボがわからない・すいません。
2015/06/10
mariya926
図書館に入っていたので借りてきました。誰かがリクエストしたみたいです。気になっていた本だったので嬉しかったです。この本はもっと世界の歴史について精通していたら楽しめたと思いますが、上手いこと様々な国の偉い人と主人公であるアランが出会い、しかもそこに新しく現在起こっている犯罪が編み込まれています。途中は少し中弛みしてしまいましたが、それでも知っている知名人がこれでもかと出てきてアランが100歳まで生きてしまう姿は笑えます。アランは怒ったり悩んだりしないから長生き出来たのかもしれません。
2019/06/19
ケイ
こんな表紙に騙されてはいけない。足腰は弱っているものの、心臓に毛の生えた度胸持ち(本人は気づいていないが)で爆弾が得意科目な100歳を侮ると大変な目に遭う。その度胸と巡り合わせ運の強さは父親譲り。1905年生まれのアランが、自分で生活の梶を取れるようになるまではその父が、父の死後はアランがティーンの頃から文字通り100歳まで、世界を股にかけて世界史とともに移動する。体験したことのないブラックユーモア満載なおはなし。そもそも爆弾と因縁深いスウェーデンですしね…。
2015/10/15
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