黒いダイヤモンド
黒いダイヤモンド / 感想・レビュー
ROOM 237
19世紀イギリスってだけで丼飯3杯いけるし、石炭を黒いダイヤモンドと恭しく表す事から地下深く眠る廃炭鉱で何か始まる予感にわくわく。かつて炭坑夫として掘り進めた地底に今も暮らし、黒いダイヤに一縷の望みを抱いた男の執念が吉と出るか凶と出るかの冒険ミステリ。少しのゴシック怪奇幻想が嬉しいエッセンス。頭上に大地がある真逆の暮らしを想像しながら読むが落ち着かない。岩を爆発させたり会話の語尾が全部「!」で崩れないかハラハラ、そんな「黒い玉」でおなじみT.オーウェンみたいな怒鳴る話し方したら振動がw ←極度の心配性
2021/03/08
sibasiba
炭鉱の地下都市建設が楽しい。サスペンスはあるけれど地下世界の描写に惹かれる。地上の夜明けでの光景の興奮、スコットランドの観光風景も好きかな。登場人物はジャック・ライアンとシルファックスが好き。石炭の町が出来ていきなり三年過ぎたのが驚いた。
2014/04/28
kocka
久々のヴェルヌ作品。最後の方があっけなかったかな、との感想。しかし、時が経っても色あせないジュール・ヴェルヌだな、と。挿絵や装丁が素晴らしかったです。
2018/08/24
ヴィオラ
閉鎖された炭鉱のお話。それだけっちゃそれだけなんだけど、ちゃんと面白くて、ちゃんとヴェルヌである(´▽`) 確かに古い話ではあるけれど、ヴェルヌの語りのうまさやテクノロジーに対する真摯な姿勢は、現代のSF小説にも十分(というより積極的に)参考にしていただきたいです。
2014/01/02
あやてい
1960年代に出ていた集英社のヴェルヌ全集の1冊だと思うけど、これまで再刊されていない。『地底旅行』を彷彿とさせる前半で始まり、スコットランドの美しい情景を描く旅行記にも読める後半と、なかなかバラエティに富んだ話。現代の目で見ると話のふくらませが足りない部分も多いけど、楽しい読書体験だった。知られざる佳品。
2014/01/13
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