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宣伝的人間の研究 ヒットラー (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ2)

宣伝的人間の研究 ヒットラー (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ2)

宣伝的人間の研究 ヒットラー (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ2)

作家
草森紳一
池内紀
出版社
文遊社
発売日
2015-12-07
ISBN
9784892571220
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宣伝的人間の研究 ヒットラー (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ2) / 感想・レビュー

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HANA

ナチス宣伝の研究第二巻。前巻のゲッベルスがその日記を読み解いていたのに対して、本巻では『我が闘争』の解読は一部だけで、主にヒトラーの外見やヒトラーユーゲントや子供、女性といった宣伝の対象が中心となっている。その為主題がヒトラーというより、ナチス、ファシズム自体であるように思える。ユーゲントの活動、子供の利用や女性の熱狂等、いずれも興味を惹かれない箇所は無かったが、一番印象に残ったのはレーニン、ムッソリーニといった他の独裁者との対比。結局は知識人と大衆の二元論に収斂される気がしないでもないけれども。

2016/01/10

ののまる

ヒットラー・ユーゲントが不憫極まりない。

2019/12/23

傘緑

「ゲーリングは、なぜ帽子を取ってしまったのであろう…うかつである…心なしか、ヒットラーの表情は、けわしい…」前作の『ゲッベルス』に引き続いて本書は草森紳一の読書録の体裁をとっている。世界で最も人気な悪書『我が闘争』を軸にプロパガンダ研究は進められるが…本当に変な話だが、こと宣伝哲学においては『ゲッベルス』の二番煎じという印象が強い。ただその分、ヒトラーの「柔らかい髪」「青い目伝説」「青少年団」などのヒトラー現象・効果・伝説への考察、あるいはレーニンやムッソリーニとの比較研究などに、余りある読み応えを覚えた

2016/10/07

PukaPuka

ヒトラーはなかなかの心理学者だ。「信念は知識よりも一層動揺させることがむつかしく、愛情は尊敬よりも変化をこうむること少なく、怨念は嫌悪よりも永続的である。この地上でもっとも巨大な革命の原動力は、どんな時代でも、大衆を支配している認識にあるというよりは、むしろかれらを鼓舞している熱狂、また往々かれらを駆り立てたヒステリーの中にあった」と言っている。電通の自民党担当者は「わが闘争」を読んでるのでは、と思ってしまう。それから、今まで一度も考えたことがなかったが、鉤十字は男女の絡みを暗示する、性能力の刺激という。

2016/02/06

ナン

本文中に「ナチス第三帝国の成立は、女性と少年を狙い撃ちしたところにある」とあり、ヒトラーユーゲント、ナチス政権下の女性を描いた章が面白い。掲載されている写真やその解説も的確で、ヒトラーユーゲントの純粋な(空洞化されたとも言える)目や敵国の戦車に手を振る女性の写真は印象的。 それともう一つ、ムッソリーニとヒトラーの宣伝の比較、ムッソリーニがドイツを訪問して大いに焦った話も面白かった。

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