白鸚鵡 (吉屋信子少女小説集3)
白鸚鵡 (吉屋信子少女小説集3) / 感想・レビュー
ひとみ
杏子は中国の歌妓だった母とともに奇術師一座に身を寄せて鸚鵡を使った芸を披露していた娘。母と死に別れ、冷淡な座長が支配する一座から鸚鵡を連れて逃げ出す。姉貴分のもとに身を寄せ日本にいる父を訪ねるよていだったが、行きの汽車の中で鸚鵡は行きずりの悪漢に奪われる。おまけに母の言い残した住所を訪れると父は死んだと聞かされる。天涯孤独な身となった杏子だが奪われた鸚鵡が思いがけない縁を運ぶのだった。『少女倶楽部』連載小説。善き人と悔い改める人しか出てこないので心安らぐ。解説の通り一度くらい奇術を使っても良かったような。
2019/07/25
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