ヨクネルとひな
ヨクネルとひな / 感想・レビュー
ヴェネツィア
文はLEE(聞き慣れないペンネームだが、これが彼女のデビュー作らしい)、絵は酒井駒子。プロットは、これで創作と言えるかどうかギリギリというところ。もっとも、文体は「です。ます」調の児童文学らしいもの。絵は水彩だろうか、柔らかなパステル・トーンと黒の強い陰影が交錯する。画材はボール紙のようなものだろうか。独特のコスレ感が効果を上げている。人物と猫は若干のデフォルメが施されているものの、基本的にはリアルな比率と大きさ。童話的な幻想性を廃して、あえてリアリズムに徹しているようだ。
2023/08/16
ぶち
絵を見るだけで、泣きそうなくらい幸せな気持ちになりました。生まれたばかりの子猫の細くか弱い様子、ふわふわの質感、子猫のか弱さと可愛らしさが全部表現されている酒井駒子さんの絵がとても素敵です。 お話は著者のLEEさんが実際に体験した子猫との出会いが基になっているとか。子猫を抱いたときにひなちゃんが感じた小さな命の感触や、命を預かることで芽生えた責任感など、ひなちゃんの繊細な心の動きを細やかに表現した文が素晴らしいです。ひなちゃんの心情に読んでいる私も胸がキュンとなりました。
2019/01/27
masa@レビューお休み中
こねこがかわいい!もう、なんて愛らしいこねこを描くのだろう。酒井駒子さんの絵を見ていると、世の中にこんなにかわいくて、キレイなものがあるんだということを教えてくれるんですよね。お母さんが連れてきたこねこは、ヨクネルと名付けられます。痩せっぽちで、ちいさなこねこを前にして、ひなちゃんは戸惑うんですよね。きっとひなちゃんは、はじめて見たものがどういうもので、どう扱っていいのかもわからなかったんでしょうね。ちいさな動物を前にして、戸惑う気持ちは誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
2016/02/24
mocha
うちのネコが家に来た日のことを思い出す。幼い子ネコの瞳の青さや、片手に乗るほどの小ささ、たよりない手足…。酒井駒子さんの絵に漂う切なさに胸がきゅうっとする。文章を書いたLEEさんも、ネコをよく知っている人だということが伝わってくる。小さな命と出会った日のこと、忘れずにいよう。
2015/12/27
♪みどりpiyopiyo♪
子猫との出会いが素敵です。こーいうことって本当にあるそうですね。■女の子が初めて子猫を見た時の子供らしい素直な言葉と、段々と心を寄せていく様子。自分の経験と子猫の気持ちを重ねるのも読んでてキュンとします。■酒井駒子さんの描く小さい子と動物は ほんとにかわいい♡ 表情とか佇まいとか体温とか柔らかさとか、すぐ目の前にいるみたいに感じます。ほんとに動いてるみたい♡ ■本の見返し(表紙をめくった所)もかわいくて、猫好きさんなら みんなにっこりしちゃうんじゃないかなー(ღ′◡‵)
2016/06/02
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