天理教: 神憑りから新宗教へ
天理教: 神憑りから新宗教へ / 感想・レビュー
(k・o・n)b
最古の新宗教とでも呼べそうな位置にある宗教・天理教。その歴史について、教団自身の語りに事実でない部分があるのは勿論、天理教の場合は過去の学者の言説も反権力性を過大視する等、偏向を含んでいた。本書は、残された資料の批判を通じて、できる限り客観的に天理教の歴史を記述し、宗教の発生過程を明らかにすることを目的とする。天理教の公式見解では、天保年間に中山みきという女性が「神のやしろ」として貰い受けられた出来事を立教のきっかけとしているが、実際には、みきが拝み屋的な活動を始めたのは「神がかり」の十数年後で、→
2024/09/15
ダダダダダッ
幕末三大宗教の一つである天理教。高校の日本史では、金光教、黒住教、天理教と名前だけは触れるが、内容については一切触れることがなかった。その中でも、現在最も規模の大きい天理教について詳しく分析し、客観的に見解を述べている良書。
2014/02/01
Kyo
天理教とはなんぞや?という疑問には応えてくれなかったけど、宗教が生じて形を成していく過程は面白く…あ、序章が一番面白かったかも。ますますもって宗教(特定に限らず宗教それ自体に)というものに興味がでてきた
2011/12/29
NICK
天理教をモデルとして宗教の発生過程を検証した論考。天理教では教祖・中山みきを慈母的な存在として信仰しているが、その実、子の出産が遅れたことからの精神的圧迫などの要因により気が触れてしまった人物なのではないか、と様々な文献から実体に迫っている。明治期に中山みきは幾度も警察に連行されたが、それは国家神道に反するためでなく、単に呪術・まじないで人を集めていたからに過ぎないというのも目から鱗。天理教についての本としても面白いが宗教一般の発生のモデルとして見ると様々な宗教の神秘性に疑問を投げかけたくなるかもしれない
2011/12/05
あああああ
宗教の発生が実例を通して描かれていて面白い。この著者の著作の中では丁寧につくられていて、さすが宗教学者と思わせるものである。
2010/12/26
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