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画本厄除け詩集

画本厄除け詩集

画本厄除け詩集

作家
井伏鱒二
金井田英津子
出版社
エフ企画
発売日
2008-12-01
ISBN
9784894190795
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画本厄除け詩集 / 感想・レビュー

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さらば火野正平・寺

先日、井伏鱒二の『厄除け詩集』を読んですっかり気に入った。朝目覚めたら本棚の本がほとんど無くなっていても、『厄除け詩集』か『木山捷平全詩集』のどちらかが一冊残っていれば退屈もせず淋しくもないだろう。あの人達の本はそういう本である。前回は講談社文芸文庫版で読んだのだが、再読するなら違う版で読みたいと、こちらを借りてきた。見事な絵である。詩と絵がいい感じで共存している。欲しくなるタイプの本だが、文芸文庫で私が好きだった「加藤清正がウンコをする詩」は掲載されていなかった。あそこでもう一度笑いたかったのだが。

2019/08/24

くまさん

 静かに酒をついで勧める相手の横顔は、世を儚み帰るべき故郷を思い描いていたか、あるいは出世の道を歩みはじめることにどこかやましい思いをめぐらせていたか、それはわからない。咲く花に人生を、またそれが風雨で散ることに人の別離を重ね合わせた唐の于武陵の詩を、「「サヨナラ」だけが人生だ」と訳したことで名高い井伏鱒二さんの謎めいた詩集だが、花は散ってもまた咲きほこるように、生きているかぎり別離の先にはあらたな出会いが待っている。中秋の名月から「寒さが実力をもって」冷たい風が吹く季節に、風邪を引かないために読んだ。

2018/10/31

たまご

なんと言葉のリズム,選択が刺さってくる.それにこの版画なんて,すごい本です. カネヲツカッタ顔モセヌ,何と粋な.蛸のぶつ切りは臍みたいだ,臍…! 互いに生きて返らなんだ,「サヨナラ」ダケガ人生ダ. 下部温泉とか,よしの屋とか検索しちゃいましたよ.

2017/03/15

五月雨みどり

ついこないだの読書会で音読のあった、有名な「サヨナラだけが人生だ」の詩。井伏鱒二って、スゴいな。って感動したけど、あれー、家にそれ載ってる詩集あったわ。いつ読んだっけ、忘れてた。いや、読んでない、版画が良くて買って、それで満足して本棚に閉まっていたんだ。で、読んだ。改めて、素晴らしいわ、井伏鱒二。版画も然り。金井田英津子。昭和の初期のノスタルジー。

2020/02/23

tomi

金井田英津子さん装画によるこのシリーズ4作目をようやく入手。 この本も期待通りの(以上かも)作品でした。「冥途」などの幻想的な作品とはまた違った雰囲気を持つ詩集にも、この画風がとても合っています。◇付属の栞には有名な「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」の文句が書いてある。その後のパロル舎さんの辿る道を思うと何だか複雑。

2012/10/18

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