バルザックがおもしろい
バルザックがおもしろい / 感想・レビュー
ひばりん
バルザック生誕200年記念の人間喜劇新訳出版に合わせた企画本。著者の鹿島氏と山田氏は、ともにフランス文化論と文学を結ぶ仕事をしてきた人。藤原書店の企画だからかどうか、バルザックを19世紀のブルデューと呼び慣らし、消費社会変容以後の日本社会に改めてバルザックを問うといった趣向。1999年初版出版にしては、ずいぶんとバブルを引きずった軽薄な語り口だが、当時のバルザック好き(というかパリ好き)の日本人というのはそういうものだったのかもしれない。いまはちょっと違うと思う。年表や作品ガイドは役に立ちそうだ。
2021/10/26
きりぱい
人間喜劇セレクションの宣伝みたいになってるなあと思ったら、プレ企画本だった。それでもバルザック好きの二人の仏文学者が歯に衣着せずやり合うのだから面白くないわけがない(概ねは)。百篇近い中から十篇をセレクとしたその、何を落として何を読ませたかったかから発するバルザックの魅力。『幻滅』の推しがすごい。ラストをエイリアンやターミネーターにたとえているのも笑える。シリーズはもちろんだけれど、感心のあまり『法学部平野教授』とパロディーを書いてしまったほど『幻滅』と似ているらしい『文学部唯野教授』が気になる。
2010/07/04
v&b
バルザックブックガイド。多少のネタバレ有り。対談と往復書簡。ヴォートラン推し、三部作『ゴリオ爺さん』『幻滅』『浮かれ女盛衰記』要チェックや。
2014/12/12
ganiesuta
革命と共和国。ドラクロワの絵と谷崎『刺青』に出てくる「肥料」
2012/02/19
devour
バルザックがすごく読みたくなる。
2009/11/13
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