戦後占領期短篇小説コレクション 6 1951年 (6)
戦後占領期短篇小説コレクション 6 1951年 (6) / 感想・レビュー
こうすけ
個人的に大変関心のある戦後占領期に発表された短編を、年ごとにまとめたアンソロジー。安岡章太郎は既読だったので、ほかのものを。吉屋信子の『鬼火』は、この時期特有の怪談話という点で面白かった。しかし、ダントツでずば抜けていたのは円地文子『光明皇后の絵』。男では絶対に描けない、女性性の生々しさ、母娘、姉妹の独特な関係など、圧倒されながら読みました。短編で、このカタルシスはすごい。
2023/10/09
さんくん
やはり「ガラスの靴」が抜群の出来です。これほど童話的でありながらそれでいてしっかりと現実的な歴史的刻印をもつ短編もないでしょう。断続的なインターコースをつなぐこれまた不通の目立つ電話というメディアが、二人の関係をよく物語っていて印象的です。
2019/07/07
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