KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

季節のしっぽ

季節のしっぽ

季節のしっぽ

作家
武田花
出版社
角川春樹事務所
発売日
1998-04-01
ISBN
9784894560758
amazonで購入する

季節のしっぽ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

あ げ こ

荒れ果てたまま、埃だらけのまま、汚れたまま、壊れたまま、伸びっぱなしのまま、ごちゃごちゃ、もさもさのまま、動かないまま、可笑しなまま、無言のまま。とにかくそのまま、ただ自分であるのみ、それ以上でもそれ以下でもないものたちばかりあるし、いる。実に不穏で、平穏で、静かで、猥雑で、長閑であるなあ、と思う。もわもわっと、匂ってくる。鼻と皮膚で感じる。暑さも、眠たさも、冷たさも、不安も、楽しさも。気怠いような、物憂いような、寂しいような、うっとうしような、嬉しいような、馴染み深さとともに、もわもわっと、匂ってくる。

2018/08/27

Koki Miyachi

季節の断片が微かに感じられるモノクロームのスナップ写真。一見脈絡がない、ややメランコリックで投げやりな調子のエッセイ。漠然としたもの悲しい季節感が全体を覆う。表現したかったのは、そんな不確かな気分なのだろう。静かな空間でスローなボサノバを聴きながら読んでみたら、なかなか良かった。

2013/11/20

ジュースの素

武田泰淳・百合子夫妻の娘の花さんのエッセイと写真。古ぼけた町の一角や何気ない片隅の写真がいい味を出す。短いエッセイはなかなかシュールでエ?と思う物も。 20年前の本ながらもっと古い香りがある。 たまにこんな本を読むと心がリセットされていい。

2018/09/23

timeturner

これ、エッセイじゃなくて小説だっけ?と思ってしまうほど変な人がたくさん出てくる。そういう巡りあわせなのか、どんな人とでも自然体でつきあえる人だからなのか。猫と廃墟の写真が現実から少しずれた文章によく合っていた。

2018/04/24

冬薔薇

図書館の百合子さんの本の隣にあったので借りる。モノクロフォトエッセイ。文章は百合子さんゆずり。写真に人間はいない、猫と廃屋、海。

2016/09/16

感想・レビューをもっと見る