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バビロン行きの夜行列車

バビロン行きの夜行列車

バビロン行きの夜行列車

作家
レイ・ブラッドベリ
Ray Bradbury
金原瑞人
野沢佳織
出版社
角川春樹事務所
発売日
1998-09-01
ISBN
9784894561380
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バビロン行きの夜行列車 / 感想・レビュー

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ニミッツクラス

98年の税抜2600円の単行本初版を読んだ。21編を収録で、後発14年にハルキ文庫でも出ており、元本は米国97年刊行。表題作は原題ではなく、原題作は「目かくし運転」の方。ブラッドベリは下ネタもままあって、「女はつかのまの悦楽」の“一発はめようと思っていた女が一発で沼にはまる”なんてどういう英文なのかなと思う。しかもこの作品は矮躯ドゥーンと脳天気な仲間たちの連作の一つで、知っていて読めばニヤニヤがとまらない。固い地面のないアイルランドの泥炭地でどうやって沈まずに青カンするかの顛末が楽しめる。★★★★☆☆

2019/01/12

maimai

ああ、これはあの懐かしのブラッドベリ、と思うものと、そうでもないものと。むかし取り憑かれたように読んだ時には気付かなかったが、基本的には発想よりも語り方や文体で引き込む作家なのだ。だから長く書き続けられたのかも。

2024/10/06

amanon

訳者後書きにもあるように、読了後つい「ああ、やっぱりブラッドベリ」と言いたくなる。幾分詩情は薄れた感はあるとはいえ、やはり独特のノスタルジックな味わいがそこかしこに見いだされるのは、相変わらず。個人的にとりわけ印象的だったのは「分かれたる家」が。年上の従姉妹との一時の交情は何とも言えず甘酸っぱさを覚えるのと同時に、妙にうらやましい(苦笑)。最後の「時計の~」は男性の愚かさ、情けなさ、幼児性を克明に描いた作品。ある一定のアイテムを駆使すれば、いとも簡単に手玉に取られてしまうその姿に、身をつまされる思いが…

2020/03/10

タカオ

最初のページから順々に読んでいき、ほとんど最後のページにある「あとがき」が一番おもしろそうだぞと思ってページをめくると、これが本物のあとがきでした(苦笑)収録されている短編はどれも、ストンと納得する落としどころのような結末はありません。そしてSF(少し不思議の方)で、おかしな話ばかりです。「くん、くん、くん、くん」「時計の中から出てくる小鳥」あたりが、深読みを得意としない私でも楽しかった話です。他にも興味深い話はありましたし、よくわからない話もありました。次は『華氏四五一度』ですかね、やはり。

2016/07/12

tsukamg

ずいぶん昔、誕生日プレゼントにもらった本。しかし読むことがなかった。くれた人との関係が終わったせいかもしれない。 ブラッドベリの作品は、SFを読みたい時に読むと、SFらしくなさに肩すかしをくらうことがある。そうでないとき、よくできた短編小説をゆっくり味わいたい時にページをひらくと、SFとまではいかなくても、Fの部分をはっきりと感じとれる。Sがなくてもいい。そこに存在意義はない。本当は秋の夜に読みたかった。

2019/04/25

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