蝶とヒットラー (ハルキ文庫 く 2-1)
蝶とヒットラー (ハルキ文庫 く 2-1) / 感想・レビュー
ささやか@ケチャップマン
ハルキ文庫の紙は他の文庫よりも厚紙であるように感じるのだが私の気のせいだろうか? さて、中身は小説というより回顧録に近い。どこまでが本当の過去かわからない。面白いというより文章から立ち昇る怪しい雰囲気を楽しむような一冊なので、つまらん人はつまらんし、好きな人は好きだと思う。あと、解説がよくわかんなかった。
2022/05/03
まめこ
★★★☆☆義眼、ナチの制服、蝶の標本など、久世少年を魅了したモノたちはどこか死を連想させる。久世さんの妖しくも美しい考察にクラクラ。リアルが介在するエッセイは苦手だが、幻想奇譚としても読める。赤い網に入った貝殻、帰路を急ぐ夕暮れ…昭和は最後の方を生きただけだけど、郷愁にかられて仕方がなかった。LEDではなく首がぐにゃぐにゃ曲がるスタンドの温かい灯りで読みたかったな(笑)
2018/04/12
Lieu
心をそそられるが、入るのは言いがたい後ろめたさやこわさを覚えるような店を探訪。そこで売られている品々、その品々に纏わる記憶を綴る。昭和と平成の境目に書かれた随筆であるが、乱歩の描く昭和初期の、ノスタルジックでグロテスクな、甘美で、どこかまがいものめいた時代の空気が、全編に沈殿している。
2019/07/23
tomm
「地下軍装店」が素晴らしい……「地獄に堕ちた勇者ども」「愛の嵐」を観ていたから尚更。親衛隊の制服が一番似合ったのはヘルムート・グリム…仰る通りです 平成しか生きたことがないくせにとてつもない郷愁に襲われる。溜め息がでる文章。
2019/07/09
羽毛
感想忘れ。本当にこんなお店があるの...?こんな人がいて、こんなことがあったの...?とどこか騙されたような気持ちで読み終える、いつもの久世節という感じ。日本語...というか漢字の美しさにもぼうっとする。
2015/08/12
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