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ゼニの人間学 (ハルキ文庫 あ 3-1)

ゼニの人間学 (ハルキ文庫 あ 3-1)

ゼニの人間学 (ハルキ文庫 あ 3-1)

作家
青木雄二
出版社
角川春樹事務所
発売日
1998-05-01
ISBN
9784894563995
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ゼニの人間学 (ハルキ文庫 あ 3-1) / 感想・レビュー

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徒花

おもしろかった。マンガ『ナニワ金融道』の著者が、マンガでは編集者からNGがでて伝えられなかった本当の自分の思想的なメッセージを伝える一冊。人間の欲望とカネ、そしてそれらを巧みに利用して肥え太る権力者とメカニズムをわかりやすく明快に語りながら、最終的には自分が傾倒している共産主義的な社会へ変わることを伝えている。結論はともかく、無知がいかに損をするか、そしてそういうふうに社会ができているのかをわからせてくれる。

2019/11/05

背番号10@せばてん。

1998年12月17日読了。ナニワ金融道の原点? 内容は忘却の彼方。

1998/12/17

三平

『ナニワ金融道』の作者でもある著者は人間を欲望をエネルギーに突き動かされる生き物として生々しく描き、社会の裏側の汚い部分を暴く。 でも、著者はシニカルではない。 「動物なら弱者は生きていけない。(中略)けど、僕たちは人間やないか。他人の痛みが想像できる力を持っているやないか。弱い人に手を差し伸べてこそ、人間が偉そうな顔をして生きている値打ちがあるんやないか。」 泥の中からも理想を追い求め、社会をよくしていこうと語る。青木雄二の熱を感じる本だった。

2018/06/20

maimai

この社会の裏側がぎっしり詰まっていてびっくりしました。自分に与えられた権利は行使し、自分の頭で考えることは重要みたいです。また人間に与えられた最大の財産は想像力とあるように、自らの幸せを想像することは生きるたくましさを養うのでしょうか。マズローによれば自己実現の願望が人間の最大欲求みたいなので、それぞれが自分の好きなことをして、お互いに才能を認めあう社会になったら素敵ですね。

2015/05/31

白義

金と貧困というプリズムを通して見た、人間と世間のリアル。本人はマルクスとドストエフスキーの入門書として書いたらしいが、さすがに青木雄二、そういう次元を越えた迫力がある。初っぱなから100兆手形を切って銀行を困らせるアイディアを楽しそうに話していてたじろぐが、これほど熱く誠実な本も少ないだろう、と思わせる本だった。社会の矛盾で一番割を食う貧困者たちへ、優しさにおいて妥協しない暖かい眼差しを向けているのが安心する。生きるため、這い上がるためならなんでもする荒んだ人間にも、彼は愛着を抱いているかのようだ

2012/09/13

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