KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

コミケ殺人事件 (ハルキ文庫 こ 2-2)

コミケ殺人事件 (ハルキ文庫 こ 2-2)

コミケ殺人事件 (ハルキ文庫 こ 2-2)

作家
小森健太朗
出版社
角川春樹事務所
発売日
1998-12-01
ISBN
9784894564770
amazonで購入する

コミケ殺人事件 (ハルキ文庫 こ 2-2) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Tetchy

作品の冒頭に挿入された『ルナティック・ドリーム』の密室殺人の推理が七者七様に、しかも論文体、ホラー小説、ペダンチック溢れる小栗虫太郎風ミステリ、やおい風味小説と、作者の器用さが横溢している。それがそれなりに読ませるのだから畏れ入る。コミケという特殊な状況下での殺人をコミケに精通している作者が書いているので、非常に抵抗無く読むことが出来た。特殊な知識を要しないと真相に辿り着けない本格ミステリは通常は好きではないのだが、この作品に限ってはコミケという特長を活かした真相の方が面白く読めてしまった。

2010/03/14

NORA

タイトル通り、真夏のコミケを舞台にしたミステリ。時代設定が91年(コミケ40)ってことで会場はまだ晴海である。作中に同人誌が挿入されたり、実際の事件と同人誌の内容が交互に入り乱れるメタ構造を取り入れていたりとなかなかに構成は凝っている。頼まれたスケブがアリバイの証明になったり、大混雑の中の移動にかかる時間やコスプレ衣装が推理のキーになったりと「ならでは」のネタも多く楽しい。『毒入りチョコレート事件』を彷彿とさせる論理の応酬や人を喰ったようなラストなど、ミステリとしての満足度も高く、あなどれない。

2020/05/04

にゃー

トリックは大したことなかったがラストの構成どんでんは良かった

2019/09/01

UPMR

作者デビュー作のひとつ。ローウェル城より好き。コミケという変わった舞台がトリックや構成と巧く結び付いている。作中作の同人誌も、多重解決っぽいところなどそれ単体で楽しめる工夫がなされているし、当時のサブカルの雰囲気を感じられもして面白かった。ただ、幻惑のメタ・ミステリとかいう惹句にはやや疑問。間違ってはないのだけど、メタ・ミステリとしての要素が強く出ているのはラストだけで、少なくとも中盤を読んで「幻惑」されたりはしない。

2018/08/21

koo

 今回県立図書館で借りて読みました。コミケを題材にしたメタミステリ、90年代発表で今ならもっと受けいられるテーマでその意味で先見の明がありますね、同人誌を作中作に落とし込み終盤の反転などミステリとして意欲作ではありますが真新しさは感じられず。また登場人物、アニメの描写が不十分なまま事件が始まってしまっており作品世界に入り込めないまま読み終えた感じです。

2022/01/19

感想・レビューをもっと見る