鬼 (ハルキ文庫 た 6-1)
鬼 (ハルキ文庫 た 6-1) / 感想・レビュー
よこたん
“いつの世でも人は鬼より怖い。儂らは鬼を相手にしている方が気楽に生きていかれる” 陰陽師という仕事はなかなかに厄介である。怨霊、鬼、人の業がもたらす怪異に立ち向かわなくてはならない。人が怨霊に怯えるのはどこかやましい気持ちがあるからではないか。そして怨霊を我欲のために悪用する者の神経が恐ろしい。権力争いは人の心を鬼に変える。ほんと鬼も迷惑だろう。賀茂忠行や安倍晴明など5人の陰陽師が活躍。道鏡、道真、将門、袴垂の名前にワクワク。高橋さんの本久しぶりだが相変わらず読みやすい。夢枕さんよりゾワゾワは少なめかな。
2022/08/09
はらぺこ
短編集。約120年間の陰陽師の話。 平安時代、鬼、悪霊、陰陽師、安倍晴明、その他諸々の単語が並んでたら読んでみたくなって当然の一冊。 鬼も悪霊も登場するし、陰陽師は術を使う。せやけど、派手な戦いを期待してたので多少肩透かし。 髑髏鬼が微笑ましくて可愛かった。他の作品にも登場したら良かったのに。 賀茂氏と安倍氏が対立してる理由を書いてて欲しかった。時間が経ってるけど、数ページ前の話では師弟関係やから読んでて気になったわ。
2010/09/30
花々
さまざまな鬼と陰陽師の戦い、というか知恵合戦のような物語ですが、実際の史実的な出来事も加わっていて、リアルな気迫が伝わってきました。この後に発刊された、鬼シリーズを先に読んでしまいましたが、私の好きな髑髏鬼はこうして誕生したんだな、と楽しく読みました。愛嬌ありますね~髑髏鬼♪もっともっとこのシリーズ出ないかなあ。本当に面白いです!
2018/01/23
はんべぇ
123年間という時間軸に沿って五篇の短編連作という形になっている。それぞれが平安時代の陰陽師が関わった「鬼の仕業か?」と思われる事件なのだが、怖いのは鬼か人間かという話となっている。長い年月なので陰陽師も次々変わり、登場人物も聞いた事あるような、無いような、、な感じで、説明も多く、時代背景や流れ的なことも理解しやすかったかな。
2015/12/08
スヤスヤzzz
がっつり時代小説で疲れた。短編集でそれぞれの時代ごとの怪奇現象を鬼を通じて動いていく。まずは歴史のお勉強です。鬼がいる時代といえど結局暗躍するのは人間...
2015/06/23
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