赤き死の炎馬 (ハルキ文庫 か 4-1 奇蹟鑑定人ファイル 1)
赤き死の炎馬 (ハルキ文庫 か 4-1 奇蹟鑑定人ファイル 1) / 感想・レビュー
雪紫
再読。いやー、立派なバカミスやわ。全裸死体が残された足跡なき密室の真相はやっぱり忘れにくいぶっ飛んだトリック。これや密室殺人より犯人消失が1番現実にやれそうに見えるのが奇妙しいと思う。トリックの莫迦っぷりや実に美味しそうな食べ物の描写を楽しむのが吉(某サイトでも書いてた通りただの握り飯でもこんなに美味しそうな描写なかなかないよ)。
2019/10/03
Tetchy
題名が示すように全編に馬に纏わるものが散りばめられている。そしてそんなガジェットに包まれた事件は死体の周囲に足跡のない不可能犯罪、密室殺人に、袋小路で消え失せた犯人と、本格ミステリの王道を行くものばかり。それらは実に明確に解き明かされる。その真相は島田の豪腕ぶりを彷彿させるような離れ技が多い。しかし霞氏のコメディに徹した文体が不可能犯罪の謎を薄味に変えているように感じてしまった。彼の言葉遊びの要素、コメディタッチのストーリー運びと戯画化されすぎたキャラクターが逆に損をしていると感じた。
2010/05/09
toshi
初めて読む霞作品になります。岡山県のある町で、テレポーテーションが発生したという情報が入り、奇蹟鑑定人という変わった職業の主人公達は、その町に乗り込みます。そこで連続殺人事件に巻き込まれ、捜査に繰り出します。果たしてテレポーテーションの謎、そして犯人の正体は?セリフがとぼけていて内容を軽視しがちですが、優れた本格推理ものとなっており、一級のフーダニットを味わいました。
2020/07/15
やまだん
バカミス作家として有名な霞流一の作品。奇跡や怪奇現象が真実であるか否かを鑑定する「奇跡鑑定人」のもとに「テレポーテーション(瞬間移動)」としか思えない怪奇現象が起きたので調査をしてほしいという依頼がされる。調査をしている中で,不可思議な殺人事件が発生するというストーリー。あらすじだけだと面白そうだが,内容はひどい。トリックは,バカミスとして見てもひどい。それに加え,文章も最悪。稚拙な文章につまらないダジャレが満載。読みやすいように冗談を挟んでいるつもりかもしれないが,ただ読みにくいだけ(5点)。
2015/10/18
wm_09
読後の「人生を浪費した」感が超一流。語り手の性格の悪さとふざけた探偵の組み合わせには呆れるばかり。そういう意味ではつまらなくはない。推理に関しては余りにも無茶苦茶なので逆に突っ込みようがない。『大砲』で笑ってしまったから許すけど(岩)
2010/02/03
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