異風者 (ハルキ文庫 さ 8-2)
異風者 (ハルキ文庫 さ 8-2) / 感想・レビュー
藤枝梅安
肥後・人吉藩の下級武士・彦根源二郎の半生を通して、 幕末から明治へと流れていく激動の時代に己を貫くことの痛みと苦しみを描いた作品。 藩の内紛に巻き込まれ、実働部隊として危険な場をくぐり、 江戸に上り、禄を与えられるはずが、それがかなわず、刃物を砥いで生計をたてるところなど、 佐伯さんのほかのシリーズの下敷きとなっているような内容である。
2010/10/27
マッサー
幕末を背景にした時代小説。主人公の異風者の一生が悲しすぎる。【お薦め ❗️❗️❕】
2018/07/28
Ayumi.I
救いようのない結末だけど、そこがリアルで変にハッピーエンドになるよりも納得できる。それでも、多少の無茶はあってもやっぱり幸せになってほしかった気もする。ハッピーエンドでもその逆でも良かったと思う。源二郎の人生もむなしかったし、仇討された五郎丸も夢を見届けられず無念だっただろう。
2014/12/29
rakim
プロローグですでに源二郎の悲劇的な半生が透けて見え、佐伯さんのシリーズ物を読むときの「ワクワク感」が削がれた気分でした。(もし他の作家さんだとそれなりに納得しちゃうのでしょうが) 時代の宿命とはいえ、下士は駒にしか過ぎない階級差別、源二郎には「報い」はなくても「救い」を感じられることがあったのか。。寂寥感が残りました。
2010/11/16
いかめんたい
主人公、強いんだけど、他のシリーズ物の主人公のような無双感が無いところが逆に良かった。勧善懲悪にならないのもリアル。チートな無双物も好きだけど、これはこれで味があるというか、むしろ好き。
2013/09/18
感想・レビューをもっと見る