大密室: 佐野洋密室ミステリー傑作集 (ハルキ文庫 さ 7-3)
大密室: 佐野洋密室ミステリー傑作集 (ハルキ文庫 さ 7-3) / 感想・レビュー
ばりぼー
密室連作「七色の密室」に、さらに密室もの3編を加えた傑作集。増補されたものは渡辺剣次のアンソロジー「13の密室」「続13の密室」にも選ばれたものですが、いかんせん地味過ぎます。都築道夫氏との名探偵論争で、リアリティの面からシリーズ探偵を否定していたことを思い出し、これはポリシーを貫いての筋金入りの地味さ加減なのだと合点がいきました。冒頭の「青の断章」「紫の情熱」などは、話の骨格部分は悪くないので、もう少しドラマチックに盛っても誰も文句を言わないと思いますけど、ちょっともったいないなぁ…。
2015/05/24
浅木原
佐野洋初めて読んだけど、あまりに地味すぎて読み終わった瞬間にどんな話だったか忘れるレベルで地味だった。10編入ってるけどもう前半の収録作が既に内容を思い出せない。自分がハウダニットに愛がないのを差し引いてももうちょっとこう……。仕方ないのでぱらぱら見返してみたけど、「緑の幻想」のトリックが森博嗣の某作を思い出したとか、ホントにそのぐらいしか印象がないでござる。刺激の強いミステリに慣れすぎたのかなあ、とは思えど、やっぱり今の感覚からすると味も素っ気もないという感想になるしかなかった。むう。
2015/05/31
kanamori
☆☆☆
2010/10/09
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