怪の標本 (ハルキ・ホラー文庫 ふ 1-1)
怪の標本 (ハルキ・ホラー文庫 ふ 1-1) / 感想・レビュー
dotkawahagi_bk@だいたいホラー小説しか読まない
怪異は人の口から紡がれ、やがて人の心にその存在を植え付ける。そしてそれは再び語られていく。 嘘とも誠ともつかぬ奇妙な話が数話収録されていた。今まで読んだ中では恐怖度は低め。「四十九日」はこの作者にしては珍しくいい話だなぁと思っていたがところがどっこい。最初からそのつもりだったのか、それとも……。「訪問者」は昔のネットで怪異を楽しむ世代だとしっくりきそう。洒落怖とか読み漁っててこういう展開になったら絶望します。読むにつれてなんとなく薄くオチが分かった時点で、もうこっちにこないでくださいと思ったのは内緒。
2019/03/10
しそゆかりうめこ
自分の心霊体験ぽいものと答え合わせをして、あー同じだやっぱり本当だったんだ!って思って安心したりしたけど、怖い話がたくさんだった。それを踏まえあとの物語を読むとすとんと納得がいく。ぞわぞわした。3日くらい夜中にトイレに行けなくなった。家におきたくなくてすぐに返してきた。
2019/07/27
飛田影太
表題作は著者が見聞した日常の奇妙な現象を取り上げている。ナイトハイク前の怖い話みたいなものだ。 3つの短編は、いずれも設定は暗いが背筋を震わせるほどではなかった。 だが、ここで調子に乗ってはならない。終盤に近づくにつれて、物語は何かに取り憑かれたように屈折する。じわりと広がる重い読後感がその証拠だ。 日々の生活に隠れている『怪』達を、目から頭から感じてほしい。
2015/03/01
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