あやかし通信『怪』 (ハルキ・ホラー文庫)
あやかし通信『怪』 (ハルキ・ホラー文庫) / 感想・レビュー
夢追人009
漫画家から小説家に転身して活躍された大迫純一さんの唯一の伝説の実録怪談本ですね。著者は10年前に48歳の若さで亡くなられており、もっと怪談噺をたくさん書いて欲しかったなと非常に惜しまれますね。『きじまさんの話のこと』先輩の友人が轢き逃げに遭って入院し両手足は切断され片目を除く全身が包帯まみれの無残な姿で「おれをこんなにしたはんにんをさがしだしてくれよ」と言い残して息を引き取る。それから、きじまさんは知人の前に幽霊となって姿を現わし、やがてこの話を聞いた複数の人々の前にも化けて出てまさに伝染する怪談と化す。
2020/10/25
キー
ライトノベル作家として活躍した大迫純一氏の唯一の怪談集。 大迫氏の元に集まった怪談を8つのテーマに分け、ひとつひとつの話の前後に、大迫氏の解説を付け加える、というスタイルです。 この解説が邪魔な感じもするし、親切な感じもします。 テーマ別にするには、解説が必要だったのかもしれないですね。 あまり印象に残る話は無かったんですが、夜道で、よく判らないが美人らしい女とすれ違う話「女の顔のこと」は、唯一印象的。大迫氏は怖がらせようと書いているようではありますが、自分的には胸ときめきました。
2020/03/15
Spok
読み始めで思ったのはあまり怖くないだったが語りが怖くないだけで実際にはどれもかなり怖い話ばかりだった。霊的な話だけでなく妖怪話も面白かった。
2018/05/15
じゅんぢ
もっと幼い頃に読んでいたら、怖がる事ができたのに。残念。きじまさんの話とか、こうたろうの話がとくに。
2017/01/31
澤水月
追悼再読。実に良書だった。某有名実話怪談にも掲載され怪談タレントにも語られた話の「元祖本編」あり。彼岸と此岸のあわいを書き綴った著者が彼岸に渡るとは…何とも惜しく悔やまれる。ラブプラス寧々のシナリオも最近ご担当、まさにこれからだったというのに。深く頭を垂れ合掌するのみ
2010/06/02
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