編む人: ちいさな本から生まれたもの
編む人: ちいさな本から生まれたもの / 感想・レビュー
kokada_jnet
ミニメディア編集者の方たちへのインタビュー集。自分的には『谷根千』の山崎範子さん分がよかった。
2019/01/31
阿部義彦
2017年11月末発行、版元は「雲遊天下」を発行しているビレッジプレスです。著者は「一箱古本市」の発起人でもあります。去年新刊の時は店頭で何気なく買い損ねてたんですが、最近南陀楼綾繁さんの著作をよく読む様になって、そこからミニコミ誌(プレイガイドジャーナル 、ハードスタッフ、コミック・マヴォetc)タウン誌等に取り憑かれた割と表に出ることの少なかった編集者達にインタビューを試みて貴重な証言を引き出しています。ガリ版でのホッチキス留め、またはコピーを綴じただけの冊子からの出発!自分が読みたい本を作るが原点。
2018/04/08
チェアー
さまざまな立場で本や雑誌を作り続ける人。訴えたいこと、自分の好きなことを、紙の物体を通じて世に問うひとびと。この本に採り上げられている人達は、「大変だよ」「苦しいよ」と言いながら、とても楽しそうだ。これからミニプレスなどを手に取るときは、その向こうに、楽しそうに「しんどいよ」と笑う人の顔を思い浮かべると思う。
2018/01/26
さすらいのアリクイ
編集者、南陀楼さんが雑誌を作っていた方たち、雑誌を作っている方たちへのインタビューが載っている本。新宿プレイマップ、プレイガイドジャーナルなどかつて雑誌を作っていた方、新潟の雑誌ライフマグなど今雑誌を作っている方にも雑誌を作るときに何をしている(していた)のかとか、雑誌へのこだわり、今後どうしたいのかなどを南陀楼さんが聴いています。インタビューを読むことでかつてあった雑誌の話から雑誌があった頃、時代の空気が頭のなかに浮かんだり、今ある雑誌では題材にしている地域のことが理解できたりなど。いい本だと思います。
2018/09/16
qoop
同人誌、ミニコミ、タウン誌といった作り手と読み手の距離が近い本。そうした本を通じて人と人とのつながりが生まれると著者は説く。趣味や価値観、生活情報を共有することで読み手が作り手になり、出版の輪が広がり深まる。その可能性を著者が聴き取ったのが本書。本というのは止むに止まれぬ気持ちの表明だったり、あふれてしまった某かの受け皿だったりするのだなと感じた。文章や絵画が創作の一次産業(変な言い方だが)だとしたら本というのは二次産業だと思っていたけれど、違うのかもしれない。どちらも差異なく一次産業なのかも。
2019/10/24
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