鞍馬天狗敗れず (大佛次郎セレクション)
鞍馬天狗敗れず (大佛次郎セレクション) / 感想・レビュー
ワッピー
天狗もの初書籍化作品。生麦事件後の横浜で、リチャードソン殺害犯になりすます天狗の酔狂。一役人に代理戦争を依頼したり、花魁を身請けする金を調達するために幕府が英国に支払う賠償金を横取りしようと画策したり、揚句は自分も罠にはまって処刑される直前に助け出されるとか、いつもの爽快感がなく、天狗自身があまり冴えないのは、解説にあるように敗戦直前の微妙な時期に書かれたもので、著者のメッセージ(と戸惑い?)がやや目立っているからかもしれません。
2012/03/20
感想・レビューをもっと見る