紫の履歴書 新装版
紫の履歴書 新装版 / 感想・レビュー
真香@ゆるゆるペース
その昔、美輪さんのコンサート(音楽会)を観に行ってから、すっかりファンに。これまで読んだ著書からとてもご苦労されたことは存じていたけれど、初耳のエピソードが本書からも出てきて、すごいな…と。30代前半までの半生だけでも、被爆・家出・家族・恋愛、とにかく濃くて壮絶だ。それでも不死鳥の如く蘇ってきたのは、特筆に値する。美輪さんの妖艶で迫力ある美しさや、紡ぎ出す言葉や歌の重みは、これまで歩んで来た人生に裏打ちされたものなのでしょう。とても崇高な本で、老若男女多くの方に読んでいただきたいから、ぜひ文庫化求む。
2019/08/28
あじ
摘んでも摘んでも芽吹く恋慕の華。愛すること愛されることに獰猛な性。「恋に恋して私は生涯を終わるだろう」美輪明宏。恋愛天性の権化なり。良書。◆幼少期から綴る自叙伝。被爆経験、家族のしがらみ、浮き沈み。
2019/03/06
ぐうぐう
美輪明宏、33歳までの半生を書いた自伝。二人の母の死、10歳にして被曝、上京後のホームレス生活、売れたあともいわれのない差別……。しかし本書には、激しい怒りは抑制されている。いや、消化されているとでも言おうか。体験が人を作っていくとするならば、まさしく美輪がそうなのだろう。哀しみも、痛みも、憤りも、そのひとつひとつがこの人を強く、大きく、寛容にしていく。そして何よりも、美輪明宏には歌があった。「歌の心に差別などないのです。(つづく)
2013/01/12
にがうり
本棚整理中。水書房刊で読メには登録なし。同じタイトルで4回目の出版だそう。美輪さんの自伝だが、最初の出版が昭和43年だから、今となっては半生記。幼少期を過ごした原爆前の異国情緒溢れる長崎の描写に引き込まれた。原爆体験は多くは語らないが、常にその後の人生の根幹にあることは想像できる。それにしても美少年、美青年ってそんなにモテるの? 恋愛遍歴はサーっと読んだ。長崎では男子学生同士が手を繋いでデートもできていたよう。東京のほうが隠そうとして陰湿というのが意外だった。凡人ならとっくに沈んでいたであろう波乱の人生。
2020/09/02
内緒です
凄い人生を歩んで来たんだなぁ。時系列と登場人物がごちゃごちゃしてて読みにくさはあったが、内容は素晴らしい。自分が肌身で経験してきたことを書き綴り、人間としての心の有り様がはっきりと示されてる。やっぱ三輪さん凄い人なんですね。
2012/02/01
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