茶の本 The Book of Tea【日英対訳】(対訳ニッポン双書)
茶の本 The Book of Tea【日英対訳】(対訳ニッポン双書) / 感想・レビュー
非日常口
本書は1黄禍論が欧米で流行し、欧米文化にへりくだった時代に、早い話が「東洋をナメんじゃねーぞ」と物申すために天心が英語で声を上げ続けた一冊である。日本の風俗や伝統、そして思想を茶から掘り起こし、日本所以を薄いが濃く指摘した一冊だ。近現代が積み重ねと加飾に重きを置くようになっている中、何を梳いて、空いて、好いたのだろう。欧米基準の現代に生きる私達にとって本書と比べクールジャパンは冷めて聞こえる。現代が流されることの多い時代だからこそ、土台を確認できる一冊。日英の対訳は天心の必死を見られる。
2018/05/27
壱萬参仟縁
通訳案内士リベンジ用。 6年前の本。 左に日本語、右に英語の 合理的な構成。 重要用語はゴシック(英語はcentury太字)。 「不完全を完成させた者(ゴシ太) のみが、 真の美を見出すことができる」(110頁) =〝True beauty could be discovered only by one who mentally completely the incomplete.〟(p.111) 未完成に完成を見る見方もあるが、 天心は完成にこだわったようだ。 大いなる未完成という思想はラスキン。
2014/04/16
クサバナリスト
今月のNHK『100分de名著』の予習にて読了。
2015/01/13
むらた
素晴しい本。
2009/12/17
Takeshi Saito
1800年代、横浜出身の思想家、岡倉天心が西洋人向けに書いた、日本の「茶」についての思想や歴史をまとめた本。茶に天人合一を求める道教、規範を求める仏教、社交を求める儒教との歴史的関わりを辿りながら、後半より茶室の空間や歴史がまとめられている。本書な初めて日本文化を学ぶ外国人だけでなく、日本人にこそ読まれることで、海外とより深い国際交流ができるようになると思える。日本人の美意識、人生論の中に、「茶」の教えは強く根付いていると改めて気付かせてくれる本。日英対訳なので読みやすい。
2017/01/29
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