グロテスクな日本語
グロテスクな日本語 / 感想・レビュー
nokaisho
元気が良かった頃の福田和也著作を読みたかったので注文した。いろいろな媒体に掲載されたエッセイを集めたもので、社会時勢から文学、ポップミュージック、酒まで広い範囲を対象としている。ただ、他の著作で既に読んでいることが多く、今読むものとしては物足りなかったかもしれない。NOKKOがすごい好きなんだというのは初めて知ったけれど。「憎悪と汚辱」などに顕著なように、この時期はセリーヌ的な小説への渇望がとりわけ強いように感じられ、その点が一番興味深かった。資料的には初出掲載誌の出典が全くないのが大きな瑕。
2017/12/16
hiratax
90年代前半の血気盛んな福田節が聞ける。中上健次の死には興味がなく、「現代小説がすべて滅んでも私は批評を書ける」と宣言する。この態度は今も変わっていないだろうから、初志貫徹の人ではあろうかと。
2020/03/03
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