哲学者のいない国
哲学者のいない国 / 感想・レビュー
takao
p.158 大森は晩年時間に思考を集中した。過去形で過去を今体験している。
2024/05/08
小さいジャン
中島義道さんの本は、所謂哲学のテーマを扱ったものはなかなか難解ですが、この本では、少し「時間」について書いています。「過去」の「共働制作」とかがそれですが、過去はただ与えられるものでもなく、創作するものでもない、「受容性と自発性が共に働く場面で過去が詩作的に立ち現れてくる」とか、難しいことを言っています。他はそれほど難解な話はしていません。この人の、下らない世俗の流儀を徹底的に大まじめに排除する態度は、一種救いのようでもありますが、生半可の覚悟で追従できるようなものではありません。ただ、気になるのです。
2012/12/11
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