映画の見方がわかる本: 2001年宇宙の旅から未知との遭遇まで (映画秘宝COLLECTION 22)
映画の見方がわかる本: 2001年宇宙の旅から未知との遭遇まで (映画秘宝COLLECTION 22) / 感想・レビュー
Sam
″映画だけでは見えない意図や背景、いわゆる「サブテキスト」を探って行くのがこの本″だという。しかもここで取り上げる映画はハリウッドの伝統に反するカウンターカルチャーとしての映画ばかり。何度も観たキューブリックの作品(「2001年宇宙の旅」、「時計じかけのオレンジ」)についての解説を読むともう一度観て理解を深めたくなる。若いときに観て衝撃を受けたアメリカン・ニューシネマの作品についてもまた違った目線で観ることができそうだ。実は観てない作品(「猿の惑星」や「タクシー・ドライバー」)もあったので観ないとな。
2024/09/18
akihiko810/アカウント移行中
60年代後半から70年代にかけて、アメリカで制作された映画の「謎」を読み解く。印象度A 「2001年宇宙の旅」「時計仕掛けのオレンジ」「タクシードライバー」「ロッキー」と、観たことのある映画の項目を読んだ。やはり町山は、映画解説にかけては信頼できるな。どれも名作映画だが、その裏側と制作意図を知ることで、その背景がわかりとても面白くなる。ここに挙げた映画は、やはりまた観たくなった。
2023/08/02
zirou1984
2001年宇宙の旅の解説目当てで読み始めたが、70年代におけるアメリカン・ニューシネマの話も同じくらい面白かった。バッドエンドながらも観客を揺さぶる新しい才能が次々と出てきたのは、旧態依然とした体制によって凋落寸前だったハリウッドの閉塞感が背景にあったという。あの時期だからこそ産みだすことの出来た、後ろ向きな傑作たちーそれは青春時代への憧憬であると同時に、ベトナム戦争の泥沼化によって未来を見失った当時のアメリカのリアリティでもある。それはロッキーの様に、敗北者が勝利のトロフィーを掴んだ瞬間だったのだ。
2016/03/29
青葉麒麟
映画評論家ってただ映画観て感想を言う仕事じゃないんだね。ちゃんと資料を集めて調べてその当時の世相等を引っくるめて解説する大変なお仕事だったとは。どうもお○ぎのイメージが強すぎて(^-^;町山さん、本当に凄いな。膨大な資料をを自分なりの言葉にして判りやすくするなんて。映画の背景とか考えた事が無かったから、『2001年宇宙の旅』のあの骨を放り投げる場面から宇宙船ヘの場面に切り替わるショットが核兵器を象徴してるなんて知らないしー。未々自分が映画を浅く観てるんだなぁと痛感した。この本は宝物にしよ。
2013/05/21
kinkin
映画だけでは見えない意図や背景、いわゆるサブテキストを探っていくのがこの本の主旨と書かれていた。私の好きな『時計じかけのオレンジ』や『フレンアチ・コネクション』『ロッキー』などの制作過程の逸話なども書かれており興味深く読むことが出来た。『時計じかけのオレンジ』は何度も観たが、40年前以上に現在を予言していたスタンリー・キューブリック監督は凄いと思った。
2014/04/13
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