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花火

花火

花火

作家
川内倫子
出版社
リトル・モア
発売日
2001-10-01
ISBN
9784898150535
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花火 / 感想・レビュー

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らん

花火が始まる前の空気、一緒に見上げる人や名前も知らないけれどそこにいる人達と共有している感動が伝わる写真に静かに感動していました。花火の美しさを鮮やかに捉えた写真ではないけれど、このどこか寂しく懐かしい気持ちになる写真が好きです。誰かと見た花火も一人で見た花火も近くで見上げた花火も遠くに見えた花火も綺麗だったなぁ。花火はどこにいる人にも同じように心を照らしてくれているんですね。父親?と子供が手を繋いで花火を見ている後ろ姿の写真。美しさと切なさになんだか泣きそうになります。眩しく。優しい。大切な思い出の光。

2023/08/05

ヨコツ

花火それ自体ではなく、花火越しに垣間見える情緒を空間ごと切り取ってしまったかの様な写真集。花火の音に夜店の喧騒、人いきれ、そんなものたちできっとあたりはざわめいているはずなのに、この景色にはヒスノイズだけが静かに響いている。芸術には動かないものに命を吹き込む類のものと、命あるはずのものたちの時を永遠に止めてしまう類のものがあるけれど、川内倫子の写真は後者にあたると僕は思う。

2016/07/14

ふろんた2.0

花火そのものではなく、花火を誰と見たか、どこで見たかという記憶を切り取った写真集。そういえば20代の頃は運転中に見えるってことが多かったな。

2015/09/27

高宮朱雀

期待外れというのが第一印象。 被写体は花火のはずなのに、そこに集まる人の方に焦点が当たっていて気が散る。敢えて人を写すなら、顔が写さず、シルエットでも良かったように感じられた。 駄作かも…。

2024/04/16

ほし

昔のウィスキーのCMに「恋は、遠い日の花火ではない。」というコピーが使われていたことがありましたが、そのコピーから言葉を借りるならばこの写真集は「遠い日の花火」になるのでしょうか。 川内倫子さんの写真は、どこか生命の輪廻を感じるような、「そこに写っているもの」の奥にある気配を感じられるような作品が多く、そこがとても好きなのですが、この「花火」も同じようにただの綺麗な写真ではなく、記憶の底に光をあててくれるような作品となっています。 幼き日、家族でベランダから見た花火。その時の妙な興奮感。そしてその儚さ。

2018/10/23

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