グスコーブドリの伝記
グスコーブドリの伝記 / 感想・レビュー
nico🐬波待ち中
宮沢賢治の物語を清川あさみさんが夢のような素敵な世界に仕上げている。賢治の物語に合わせて、清川さんがビーズ、布、糸等で創る刺繍作品に魅せられ引き込まれる。物語は飢饉や干魃、噴火といった自然の厳しさを訴えかけるもの。そしてそれらに懸命に立ち向かう主人公のブトリ。自然の美しさと、相反する過酷な現実を賢治から教わる。それにしても清川さんの作品の幻想的な美しさにはうっとりしてしまう。できれば創作過程も見てみたい。賢治の造り出したイーハトーブの森が清川さんの手により、キラキラした夢のような世界に生まれ変わる。
2018/02/17
ままこ
清川あさみさんのパッと目を惹く鮮やかで独創的な挿絵が美しい。幸せな冒頭から天候不順が原因の飢饉で一転波瀾万丈の人生を送るブドリ。それでも自分がやれることを淡々と懸命にこなしそれが報われた時は嬉しかった。ラストはさらっと書かれてるが切ない。
2018/02/05
ヒロ@いつも心に太陽を!
この作品は何度も読んでいるから今回は清川サンの絵を楽しもうと思ったのに、途中からまた文章に夢中になって絵は二の次になってしまった(-∀-*)「私のようなものは、これから沢山でてきます」そういって一人島に残ったブドリ。彼のおかげでたくさんの命が助かった。世のため人のために生きる人であろうとした賢治の想いが込められた童話であり、ブドリの行いはとても尊い自己犠牲だけれど、ネリはとても悲しかったろうな。でもそんな兄を誇りにも思ってると思う。最後のページの豊かな緑の中、仲良さそうな家族の絵が印象に残る。
2013/04/14
りえこ
絵が素敵と思い、借りてきました。こんな話だったかー。イメージが絵によってふくらんで良かった。
2014/01/18
アキ
宮沢賢治の1932年に「児童文学」に掲載された数少ない生前発表作。1933年37歳で没。グスターブドリが飢饉で妹とも生き別れて、てぐす工場で働いて、火山の噴火もあり、沼ばたけで悪戦苦闘して、クーボー博士にイートーハーブ火山局に連れられてサンムトリ火山で潮汐発電所をつくり窒素肥料を降らせました。豊作になり、生き別れてた妹とも再会し、でもまた飢饉が襲ってくる兆候がありました。カルボナード島で一人島に残りブドリが犠牲となり飢饉は回避されました。美しいお話しに、清川あさみの刺繍と絵のコラボがとってもセンスがいい。
2019/02/04
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