□ しかく
□ しかく / 感想・レビュー
あじ
カニバリズムが横行してる世の中で、角貝ササミなる人物を蘇らせるために、体の四つのパーツ(特殊な人々が持つ)を集めるグロい展開の本作。終始首を捻りながら読んだので、首が滑らかになりました。私の母曰く『訳の分からない本だ』と言ってました。村上春樹氏に対しても同じ感想を言っている母です。現代を大きく離れた次元の話だと思って下さい。
2013/07/27
Y2K☮
2013年出版。同年に出た「Deluxe Edition」に近いがより前衛的でグロ注意な短編映画の世界。ジョジョとまどマギの影響も感じた。著者の最高傑作は云うまでもなく「ピストルズ」だが、「クエーサー」や「キャプテン・サンダーボルト」に見られるサブカル&エンタメ色を増したスタイルの模索中。その一方で阿部文学にありがちな終盤のアレは初心に帰ったのか。カニバリストが普通に町を徘徊する姿に映画「ゾンビ」が思い浮かぶ。最後の章に出て来たナンセンスなモノローグに川上未映子の横顔が見えたのは多分気のせい。軽い疾走感。
2015/08/27
ぐうぐう
ときに作家は、自身の小説家としての向上を目指すため、読者を置き去りにする。あえてこれまで描いてこなかったジャンルに挑戦したり、実験的な試みを行うことで、自らを磨こうとする。そんな踏み台のような作品が読者に歓迎されることは少ない。阿部和重の最新作『□』は、まさしくそのような小説だ。これまでの緻密に計算された物語を捨て、先に何が待っているのか作者すらもわからない衝動的展開で進んでいくのだから。そのアドリブ感を楽しめればいいが、圧倒的に戸惑いのほうが大きい。そしてそのことに阿部は、どこか自覚的だ。(つづく)
2013/06/09
ミカウバー
菜の花を食べて死んだ角貝ササミを蘇らす為に4つのパーツ、目、歯、耳、臍を、揃えていくというホラーファンタジー的連作短編。カニバリズムなど猟奇的な設定もあるので、好き嫌いがハッキリと出る作品ではあると思う。自分は読んでいてそれほど強い嫌悪感を感じる事なく面白く読めた。作者によると、今作品はプロット等何も決めないで、既存のルールに捉われず自由に書く事を念頭においた作品とのこと。またタイトルの「□」は、エピソードの春夏秋冬の4と季刊誌連載の連載回数4にちなんでよりシンプルな4の記号として付けたそうだ。
2013/08/07
garth
ゾンビ・スプラッターじゃねえか。笑った。そういうの好きな人読むべき。
2013/05/14
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