KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

終焉

終焉

終焉

作家
ジョン・アップダイク
John Updike
風間賢二
出版社
ネオテリック
発売日
2004-01-01
ISBN
9784899980476
amazonで購入する

終焉 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ノブヲ

原題「TOWARD THE END OF TIME」。ボストンの金融界を引退したベンと妻グロリアの老夫婦。冒頭初雪が音もなく降り積もる様子を、彼らの静謐ともいえる生活になぞらえる美しい書き出し。しかしここは二つの月が夜空に浮かぶ近未来。2020年。第二の月は人類がカタストロフ以前に打ち上げた宇宙ステーションだ。時折、示唆に富んだ哲学的な心象スケッチが挿し込まれ、それが作品全体のピーンと糸の張ったような静けさに独特の緩急を与えている。老成した作品というのは、時としてひどく退屈だが、ここにその気配はない。

2024/02/23

感想・レビューをもっと見る