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愛の季節: 堀文子・俵万智画歌集

愛の季節: 堀文子・俵万智画歌集

愛の季節: 堀文子・俵万智画歌集

作家
俵万智
堀文子
出版社
河出興産
発売日
1995-07-01
ISBN
9784900708099
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愛の季節: 堀文子・俵万智画歌集 / 感想・レビュー

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やすらぎ

愛を忘れてしまわないために、この世界には芸術が生まれているのだろう。一面に咲く花びらの数ほどの愛があれば、きっと青空もそよ風も清らかさを保つのだろう。それぞれの季節に儚く咲き散る花は、ときに燃えさかるような色合いに高鳴り、親しみに染まる。夕暮れは君だけを照らし、約束のない別れが沈んでいく。サヨナラ。いま愛している。冬が来ればまた切なくなる。このまま咲いていたいのに。同じ窓から見える景色もまた色褪せていく。春一番の思いよ届け。堀文子さんの画集に、俵万智さんの短歌をのせた、瑞々しい感性の出会いが広がっていく。

2022/08/20

双海(ふたみ)

「咲きそうな花が黄色くふくらんで今朝のやさしき会話のひとつ」・「あいみてののちの心の夕まぐれ君だけがいる風景である」「『雪』は『雪(すす)ぐ』私の何を雪ぐため みぞれ静かに降ってくる朝」・「万智ちゃんがほしいと言われ心だけついていきたい花いちもんめ」

2018/06/02

虹色

1995年発行 掘文子さんの花の絵と、「サラダ記念日」から8年ほどの俵万智さんの短歌で作られた画歌集。堀さんの花の絵は素敵です。清らか、可愛らしさ、寂しさを醸し出す色んな花が、才能溢れる俵さんの歌と響き合います。<今なにを主張したきや散る前の 花びらかっと身を支えおり> そのページには、様々な色の山茶花がかごに活けられ、床には数枚の花びらが描かれています。蕾や五分咲きさん達を押しのけ中心にどんと目を引く花に、散り際の儚さではない、力強さを絵と歌に感じました。

2017/09/16

Midori Nozawa

堀文子の絵、俵万智の短歌がコラボしたらどうなるか?サラダ記念日でおなじみの俵さんの短歌は文字数にとらわれず、愛を詠っている。何年前に買ったのか分からない。60代後半になって、手にしてまた味わいも若い時と変わっていい。 街はもう 春の予感にふくらんで ふりむきざまの あなたの気配 不用意に捨ててはならぬ燃やしても恋は大地にかえらないから 約束のない一日を過ごすため一人で遊ぶ「待ち人ごっこ」 春一番の思いよ届け 青空はあなたに続く色の階段

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