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唯幻論始末記 (わたしはなぜ唯幻論を唱えたのか)

唯幻論始末記 (わたしはなぜ唯幻論を唱えたのか)

唯幻論始末記 (わたしはなぜ唯幻論を唱えたのか)

作家
岸田秀
出版社
いそっぷ社
発売日
2019-01-19
ISBN
9784900963818
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唯幻論始末記 (わたしはなぜ唯幻論を唱えたのか) / 感想・レビュー

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阿部義彦

今の読者は岸田秀さんの事は知らないのかなあ?初めて青土社の「ものぐさ精神分析」を読んだ時はショックでした。国家や歴史を精神分析するなんて!アメリカは強迫神経症、日本は精神分裂病者と同等と見なして歴史を紐解くと確かに患者の様に国家が動いているではないか?重要なのはひとつ「人間は本能が壊れている、それを補うために幻想にすがりついてなんとか乗り切ってきた。」あとは本人も自覚する通り、手を替え品を替え同じことを言ってきました。本書はその総決算。最後の著作であろうと著者は言ってます。全ては自分の事が始まりでした。

2019/02/05

yamahiko

二十歳前に読んだ「ものぐさ精神分析」は、(世間的にどう評価されていようと)私にとって、心の強張りを取り除いてくれた衝撃的といってもよい読書体験でした。それ以降は著者の論にふれる機会はほとんどなかったものの、三十数年ぶりにふれる論理展開に、あの頃何が自分を抑圧していたのか思いだし、懐かしいものを感じました。

2019/09/25

karutaroton

性的唯幻論に興味があったけどこの本しかなかったので買ったのですが、正直イマイチでした。母親への反発に多くを割いてるのだけど、客観的にはご本人の方に多く問題があるように思うし、それ自体に興味ないからなあ。ただ、男性を興奮させて勃起させないといけないから今の性文化ができてるというのは、面白い視点と思ったし、ご自身と母親の関係を日本とアメリカや、韓国と日本の関係に対比してるのは少し興味深かった。でもやっぱり総合的には不満の部類。あと、中野信子嫌いなんだなあと。

2019/11/15

袖崎いたる

ふーむ。母親への恨みが募ってるなぁ。ラストのあとがきはエモい。一度はお会いしてみたかった。手を取り、きみの幻想は間違いないと言ってもらいたかった……。この本の刊行イベントは……さすがにないですかね?

2019/02/02

hasegawa noboru

80代半ばになられるという筆者の人生の楽屋裏を明かした最後の書下ろしだとのこと。筆者が苦しんだ脅迫神経症、人格障害、現実感覚の不全の起点に、母(実父の妹)から受けた呪縛、抑圧的愛への恨みがあったと繰り返される。ひと時ブームになった、唯幻論の背景を明かしておられるわけだ。失礼ながらやや老いの繰り言めくか。

2019/03/24

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