上海異人娼館 ダンス・エレマン版
上海異人娼館 ダンス・エレマン版 / 感想・レビュー
夜間飛行
寺山修司の映画を基に、宇野亜喜良が舞台用の脚本を書き、それを絵本にしたもの。大元は「O嬢の物語」というフランスのエロチックな小説であり、それを映画にした上にさらに戯曲、そして絵本にする、という複雑な過程を経て創られている。レアージュ、寺山、宇野それぞれの創造がこの小さな本に込められているのだ。宇野はヒロインを桜(おお)という日本娘に変え、寺山の本から採った言葉を詩のように挟み込み、登場人物の歌や踊り、豚のマスクや桜の入れ墨など映画にはない心象を浮遊させ、独特なタッチの画を添えて新しい世界を切り拓いている。
2023/09/17
♪みどりpiyopiyo♪
「ジーン・ハーロウの映画、観たことある?」 ■舞台の脚本に挿画した絵本。1926年上海。魔都であり、幻想の市街であるこの都市の一角に佇む娼館「春桃楼」が舞台。■エキゾチックで官能的。夢と現の狭間に揺蕩うような。これぞ寺山修司 なのでしょうか?(よく知らない)(2004年出版)(→続
2019/08/11
cocoon
妖艶。映画版が見てみたい。
2016/05/20
かおりーぬ
これをもとにしてかつてコンテンポラリーダンスの公演を制作したのだけど、思い出深い。緒川たまき✕川井郁子さんの出演で。宇野さんが舞台美術をプロジェクトニクスで始める切っ掛けにもなった公演だったの。懐かしい。
スプーン
舞台を元にした絵本。退廃の美学。悲しきエロチシズム。皆、孤独だなぁ。
2015/11/10
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