小説作法
小説作法 / 感想・レビュー
那由多
生い立ち、文章とは何か、道具箱、小説作法、後記、主にこの五つからなる本作、小説を書く気がなくてもエッセイとして予想より遥かに面白かった。『キャリー』や『ミザリー』等々の作品が生まれる裏側も興味深く、この『小説作法』執筆中に交通事故で命を落としかけた経緯では加害者に呆れた。キング生きてて良かった。「文章は命の水」という言葉が染み込んだ。
2023/12/05
トゥクトゥク
小学館文庫から新訳が出たというので、購入前に再読。こっちは翻訳が前に前に出ていて文章然としているから、内容が面白い代わりに、読んでいるあいだ訳者の顔がチラチラ顔を覗かせていささかうるさいという特典が付いてきたが、新訳はそこがどうなったかが楽しみだ。文庫化にあたって翻訳者を替えたのは、そういう読者の声があったからではないかと想像するのだけど、どうだろう。。
2013/10/02
kozy758
著者自身の半生と小説作法が書かれている。 一番言いたかったのは「作家を志すならば、何を措いても怠ってはならないことが二つある。よく読み、よく書くことである。」だろう。「よく書き、よく読む」のでは決してない。日本の作家でも耳が痛くなるひともいるだろう。小説について文学について教われるところ多数であった。文章では副詞はできるだけ使わない、ことなどである。線を引きながら読んだ。
2015/03/31
日々珠
チェリーの机を用意してくれた理解ある同伴者に感激した。恐怖を描く作家は、当たり前だが人間的だった。そこにほっとして私の精神衛生上、救われた本。
2013/03/14
スミス市松
語彙、文法、禍々しい受動態と副詞について、パラグラフの効用、読書量、構想と情況の度合い、描写、比喩、生きた会話、人物造形、シンボリズム、主題、第二稿と書き直し、Ideal Reader、ペース、背景情報、取材調査……。小説のみならず、文章表現についてきわめて実際的に書かれているのでとても参考になる。そして何よりキングの小説に対する姿勢と読者に向けたメッセージがとても真摯で、勇気をもらった。文章を書くのは孤独で辛い作業だが、しかし彼だけは、僕らに声援を送り励ましてくれているのだ。
2010/01/16
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