M2:ナショナリズムの作法
M2:ナショナリズムの作法 / 感想・レビュー
白義
昔はよく読んだシリーズだけど最終巻である本書を通読したのは今回が初めて。話す話題が耐震強度偽装でも女系天皇問題でも政官対立でも基本は一貫していて、論壇の左右対立を横目に、それとは距離を取った、原理原則をパラフレーズしリアリズムを訴えるというスタイル。宮台×出口対談の国語論なんかがその論理能力の重要性を解説していて自己言及的。今から見ると、格差とかあったけどまだ社会も論壇も余裕があったんだなあという感慨が…センのケイピバリティ論にふれてはいるが、さすがに今はこの語り口でやるのは難しそうだ
2012/05/22
スズツキ
手にしたものがちょうど最終巻だったけども、時期的に一番最新のものだったしこれでいいかなと。今の時代にこの宮台口調は結構きついものがあるね。
2015/05/27
えんさん(연싼)@読書メーター
今から読むと、少し古い対談ではある。(なんせ、まだ小泉政権のときなので)。ただ、当時の問題が、今もまったく解決するどころか、悪化していると感じさせられた。 あと、宮台の言葉は若者分析として強いなと感じた。
2015/01/31
tk
あとがきより--「いい社会になれば人間は幸せになれる」などとはあり得ない。「どんなにいい社会になってもどうせ私は幸せになれない」からこそ、私は<社会>に、さして関心を抱くこたができないのである。
2012/08/01
tk
あとがきが良い。 社会を変えたいと思っているが、その情熱を諦める日がくるのだろうか? 「包摂せよ」という言明は包摂しようとしない人を排除することになるという逆理が生じる。これを如何にして克服するか?
2011/04/30
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