蝶の小径
蝶の小径 / 感想・レビュー
inarix
春、都心にある小さな庭にあふれる生き物たちのざわめき。 夏、熱気渦巻く地表に空を求めて立つ木や草のたたかい。 地球の上にある物質と太陽の光。それだけのものを使って作られる昆虫と植物。そして多様になる。 他の生き物にとっての価値。自らが必要とする価値。誰かつくるための価値。その組み合わせが、春を迎え、進行していくと自然的現実のなかに人間には見えない構成物としてそそり立つ。そして、秋になると崩れる……。 過去の作品の中から、蝶・蛾にまつわる31篇を抜き出し構成したエッセイ集。
2013/07/24
nininice
春の訪れがあまりにも強烈に美しく、嬉しくってこの歓喜にいてもたってもいられず、春を喜ぶような作品を読みたい!と思ってなんとなく手に取ったこの作品、日常にあふれる蝶やその他の昆虫、自然の草花や動物についてを綴ったエッセイなのだけど、まさにこれだ!っという春を描いた作品でした。生命の充満した空気が、息ぐるしいくらいだというような表現!!今年の春が一段とすばらしい輝くものになりました。
2012/04/18
感想・レビューをもっと見る