耳うらの星
耳うらの星 / 感想・レビュー
小葉
1997〜2010年に書かれたエッセイをまとめたもの。短歌に関連する話題が多め。短歌を味わううえでのヒントになるかなと思った言葉がいくつかあった。「短歌は読者に読まれて解釈されることによって完成する部分があり」「短歌の枠の中で語られる心は、世界の表面と接している『私』とは別の時空にいる」 短歌を読んでもよくわからないと思うことが少なくないけれど、私なりの解釈でいいのかな。でも作者の自作解説があるとやはりわかりやすくはある。(てのひらの歌とか) 塚本邦雄のフランス語対訳がすごい、おもしろい。
2011/06/30
はなみずき
言葉が楽しい。美しい。深い。痛い。悲しい。苦しい。ボキャブラリーがない私だけど、短編のエッセイながら、奏でられてゆくような言葉の流れが素敵だと思った。言葉をつかえるとこんなに素敵に表現できて伝えられるんだと羨ましくなる。私はいつも言葉に詰まって詰まって、そのまんま空欄かピリオドで終わるか、時とともに捨ててしまっている感情がどれほど多いことか・・・。
2011/05/30
emi
内容を知らずに読みましたが、エッセイと短歌を合わせた本でした。普段、短歌って読まないので新鮮でした。それゆえに、もう少し短歌の内容説明もあったらなぁ、とは思いました。タイトルの「耳うらの星」はステキで不思議な感じだと思ってましたが、意味を知るとちょっと気持ち悪いというか…。
2017/03/21
私的読書メモ3328
エッセイとして書かれたことで、短歌以上に「詩人という人種」の持つ資質、特別さが垣間見え、圧倒されます。著者のファン、短歌の読者・実作者はもちろんですが、小説やエッセイなど散文のみを読む人こそ、得るものの多い本かもしれません。それにしても、文章からは本当にこの世の人なのか疑わしいような、魅力的な方ですね。
2015/10/14
eri
この本に出てくる、若くして亡くなられた歌人でもある北川草子さんが気になった。
2012/04/13
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