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風俗壊乱: 明治国家と文芸の検閲

風俗壊乱: 明治国家と文芸の検閲

風俗壊乱: 明治国家と文芸の検閲

作家
ジェイ・ルービン
Jay・Rubin
今井泰子
大木 俊夫
木股 知史
河野 賢司
鈴木 美津子
出版社
世織書房
発売日
2011-04-01
ISBN
9784902163599
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風俗壊乱: 明治国家と文芸の検閲 / 感想・レビュー

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nobi

漱石や村上春樹等の翻訳家とは言え米国人が著した書とは思えない旧仮名遣いで書かれたかような厳かな文体。文学の検閲という視点から明治以降の精神史が浮かび上がる。弾圧側対“勇気ある”“背を向けた”作家という簡単な構図ではない。裕福で退廃的な『細雪』の戦争中の連載、漱石の文学博士授与辞退、弾圧急先鋒の山県と盃を交わしつつ“文学者たちと親密な絆”を保つ鴎外、特高による読むに耐えない拷問…。徹底して収集された資料と緻密な解釈を読み続けるには相当の気力が必要だったが、軍靴の足音が次第に高まって来るような緊迫感があった。

2023/12/08

メルセ・ひすい

15-36 貴重本 …これまでの「権力批判」の思想に立った日本の文学批評の類は、ほぼ常に、政治と文学との混同に陥り価値基準の狂ったものが多い。そういう傾向、偏向は極力意識的にさけて書かれている。まさに学識の書。明治国家の検閲制度は、近代日本の文学表現が生み出した私的空間をどのようにとらえたのか。近代日本文学史の隠された対決と妥協のドラマを活写する、第一級の文学研究・ドキュメント。

2011/07/02

tmk sd

井上先生のお勧め書籍だったので、絶版する前に購入しました。近代文学選考していたものにとって、貴重。さすがルービン先生。この書を訳された先生方にも感謝します。

2012/01/10

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