KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

かかし

かかし

かかし

作家
シド フライシュマン
ピーター シス
Sid Fleischman
Peter Sis
小池昌代
出版社
ゴブリン書房
発売日
2007-04-02
ISBN
9784902257106
amazonで購入する

かかし / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

独りは寂しい。でも、それに慣れると他人との触れ合いに臆病になってしまうのかも。年老いた農夫がかかしを作ります。最初は頭もない酷いものでした。頭を作り、顔を書くと親近感が湧いてきて朝晩の挨拶を交わすようになります。何かをしてあげたくなりいろんなものを与えます。「陽射しが辛いだろう」と自分がかぶっていた帽子まで……。そこに町から若者がやってきます。自分と似た境遇の彼に「もう少しここにいる気があるなら……」とおずおずと農夫は訊ね、若者は「もちろん」と応じます。孤独な二人が少しずつ友情を育んでいく姿は微笑ましい。

2014/09/21

tokotoko

「さびしいジョンじいさん」と呼ばれている農夫がかかしをつくります。何とそのかかしには頭がありません。「ただの鳥よけなんだから!」と省略したのです。でもだんだん、そのかかしが目に入るとおそろしくなってきて、ある日、頭を作りますが・・・。ちょっぴり謎めいたお話と絵で、最後までどうなるのかなぁ~って気が抜けません。でも、全部読み終わって安心して絵を振り返ると、細かいタッチで描かれた一枚一枚に、見入ってしまいます。そして、おじいさんの心を写したようなラストの夕焼けは、きっと読まれた方の心に残ると思います。

2014/06/29

小夜風

【図書館】ピーター・シスの絵目当てで読みました。欧米では案山子はしばし怖いものとして書かれるので、この絵本も出だしの不気味さに、どんなお話になるのかとドキドキしました。何てったって、ジョンじいさんが作ったかかしは頭がないのですから(笑)。でもジョンじいさんは頭のないかかしにゾッとして(笑)、頭を作ってあげ、その後はまるで自分の子どものようにかかしを大切にします。ジョンじいさんは孤独だったのです。ある日若者のサムがやって来て…。ジョンじいさんの表情の変化がとっても良かった♪良い絵本でした♪

2014/09/09

ごんたろう

人とかかわろうとしない孤独な農夫が、かかしを作る。確かに鳥を寄せ付けないためだけならば頭は不要だ。しかしかかしを見ているとなんだか不自然に思えてくる。ついに農夫は、かかしに頭をつける。帽子を被せ、靴を履かせ、会話を始める。やはり孤独では生きていけないのだ。その後、若者がやってくるが、農夫は彼をうっとうしいように感じてしまう。かかしとの時間を邪魔されたくないからだ。私たち現代人は農夫のように、生身の人間よりも機械との会話を望んでいるのではないか。なお本書はハッピーエンド。農夫は少しずつ若者に心を開いていく。

2015/08/28

魚京童!

これやばいよね、何がやばいって、何がやばいのかわからないよね。ショッキングホラーなら、このおっさんは気がくるっていた。その後釜に来た若者も気がくるっている。斧を研いでおきましょうか?で研いであるからって。なんかいいよね。怖いよね。これ。

2019/07/24

感想・レビューをもっと見る