日常・共同体・アイロニー 自己決定の本質と限界
日常・共同体・アイロニー 自己決定の本質と限界 / 感想・レビュー
ころこ
2004年の対談だ。冒頭、仲正から口火を切り、12ページ話した後に宮台の最初の発言は何と33ページ目で、そこから一方的に24ページ続く。お互いが緊張関係だったことは間違いない。仲正の『「不自由」論』における宮台の自己決定論に対する応答が本書のきっかけのようであり、タイトルの由来ともなっている。自己決定はリバタリアニズムというが、自己決定という命令に従うと、自己決定から遠いものになってしまうというアイロニーが含まれている。リベラリズムは単独で優れた価値かというと、それだけでは共同体を成り立たせられない。では
2023/02/14
ゆうきなかもと
再読。先日、千葉雅也『勉強の哲学』を読んだ。 アイロニーという言葉で本書を思い出し、再読。 で、アイロニーとは、宮台真司のが言うには「全体を部分に配置すること」、俺の言葉で言うと「根本原因だと思っていたものが、別の根本原因の結果に過ぎないとみなしていく態度」。「永遠の揚げ足取り」とも言える態度なんだと思った。仲正昌樹は、今話題の統一教会の元信者でもあり、その話題にもしっかり触れられている。それを読むと、安倍暗殺は、宗教問題もあるかも知れんが、行政的な問題でもあると思った。
2022/08/14
代理
大きいアイロニーと小さいアイロニーのコラボ本。宮台のコミュ力の高さが伺える内容。読後は二人のことがもっと好きになった。巻末のアンケートの対比がすごく面白かったので、あそこだけでも読んで欲しい。共同体の捉え方が二人の決定的な溝であり、個性だと感じた。
2016/08/13
you
あまりに散漫すぎる内容なのであまり内容が頭に残らなかった。二人の議論が噛み合ってる気がしないし。でもイエスの話と境界設定の話は面白かった。
2016/05/11
Live Stock
社会学。宮台真司と仲正昌樹による対談を元にした著作なので、理論武装を徹底してきっちり手順を踏んだ専門書などと比べると、膨大な情報量の割には読みやすい。自己決定の本質と決定が主軸で、共同体論、日常論も含む。複数のテーマの組み合わせによって内容は他にも多様な広がりを見せているので、読者によってそれぞれ別のひっかかりどころがあるだろう。
2014/05/22
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